株式会社INPEX
【部署紹介(部門の業務概要等)】
上流事業開発本部 新規上流推進ユニットおよび技術本部 技術推進ユニットでは、主に当社国内・海外コア地域における天然ガスの新規鉱区取得・事業開発に向けた探鉱ポテンシャル評価、CCSポテンシャル評価を行っております。今後も高い需要が見込まれる天然ガスに注目した新規探鉱鉱区の獲得を進め、探鉱作業を通じて商業規模の新たな天然ガス田を発見し開発することで、当社のコア事業である天然ガスの安定供給に貢献することを目指しています。また、エナジートランジションが進む中、不安定な事業環境に対する事業耐性を確保するため、既存石油・天然ガス開発事業の低炭素化に向けたCCS事業を進めています。
【部門の今後の方向性・中途採用募集の背景】
当社は2050年ネットゼロカーボン社会の実現に向けて事業全体のクリーン化(低炭素化)を進め、クリーンなエネルギーの安定供給を目指しています。天然ガスは石炭や石油と比べ、燃焼時に得られるエネルギー単位での二酸化炭素排出量が低く、また発電材料を中心に需要の維持拡大が中長期に見込まれております。このような背景のもと、天然ガス事業の新規獲得・実行においては、CCS等の実施を通じてガス田操業から排出される二酸化炭素の削減策を一層強化することを前提に、天然ガスの探鉱や開発・生産アセットの獲得を進めています。
また、当社事業活動において、特に海外コア地域における石油・天然ガス事業の推進・強化及び人材育成の観点から、海外への積極的な人員配置を進めております。そのような中、地質技術者の活躍する事業分野が、従来の石油天然ガス開発に加えて、再生可能エネルギー(地熱・風力発電等)や水素事業・CCUS事業等に拡大しており、特に新規探鉱鉱区の獲得に向けた探鉱評価の経験を有する技術者が不足する状況が生じています。探鉱を軸とした事業の拡大・成長を目指すため、社内外のステークホルダーと連携をとりながら、探鉱評価・鉱区取得活動をリードし、今後の当社の探鉱活動を牽引することができる地質・物理探査技術者(特に地質技術者)、を求めています。
また、中期的に当社のprofit centerである既存石油・天然ガス開発事業の低炭素化に向けたCCS事業をすすめる為、経験のあるPetrophysics技術者、Geomechanics技術者を求めています。
これら探鉱開発事業、CCS事業をすすめる上で膨大な地下情報データベースの構築及びメンテナンスが急務となっており、地下情報データベース管理経験のある技術者を求めています。
【職務内容】
○新規探鉱評価 地質/物理探査技術者
当社コア地域における新規探鉱鉱区獲得を目的とした探鉱ポテンシャル評価業務を担当いただきます。
(1)鉱区取得に向けた探鉱ポテンシャル評価全般(Basin & Petroleum System Analysis, Petroleum Play Evaluation, Prospect Evaluation)
(2)鉱区取得に向けた海外関係先との技術協議・折衝
(3)新規鉱区を対象とした探鉱計画の立案
(4)アセット買収における既発見油・ガスフィールドの可採埋蔵量・バリュー評価
(5)新規探鉱評価地域におけるCCSポテンシャル評価
入社後、一定期間経過後、3~5年程度のサイクルで、当社海外探鉱開発事業への派遣(海外勤務)あるいは希望・適性に応じてCCS・地熱分野等も含めた人事異動の可能性があります。
○Petrophysics技術者
当社石油・天然ガス開発事業、CCS事業におけるコア分析・検層解析分野をベースとする地下評価を担当いただきます。本社技術本部Petrophysicsチームに所属し当社のPetrophysics分野をリードしていただく役目です。将来的には当社国内海外開発事業、CCS事業への派遣の可能性があります。
○Geomechanics技術者
当社石油・天然ガス開発事業、CCS事業におけるGeomechanics分野をベースとする地下評価を担当いただきます。本社技術本部Geomechanicsチームに所属し当社のGeomechanics分野をリードしていただく役目です。将来的には当社国内海外開発事業、CCS事業への派遣の可能性があります。
○地下情報データベース技術者
現在、当社技術本部にて構築・拡大中の地下情報データベースの開発、運営・管理を担当いただきます。
■本ポジションの魅力/企業から応募者へのメッセージ
低炭素・脱炭素の推進、クリーンエネルギー供給など、エネルギー事業を取り巻く環境や社会からの要請・期待は日々、大きく変化しています。こうした環境変化の中にあっても、当社には、よりクリーンなエネルギーを国内や世界に安定供給する使命が課されています。エネルギーE&P企業が果たすべき役割や提供すべき価値を共に考え、新規事業の開拓・既存事業の低炭素化に一緒に挑戦する仲間を募集します。
■企業の魅力
1)大手石油メジャーと肩を並べる事業規模の石油開発会社
・石油、天然ガスの生産量は2022年段階で62万バレル/日。これは石油メジャーであるエクソンモービル(アメリカの石油メジャー)やトタル(フランスの石油メジャー)に次ぐ生産量
・INPEXは事業の9割は海外。その中でも豪州でのイクシスプロジェクトは天然ガス事業で大規模に事業展開中
~イクシスプロジェクトについて~
オーストラリアの天然ガス田(地下2000m)から掘り出し、シクシスの施設で少し精製したのちパイプラインでダーウィンにある液化プラントへ繋ぎ、年間約890万トン生成し、東京や台湾へ輸出している世界最大規模の天然ガス供給プロジェクトで、1000〜1200人のオペレーターを抱えた業務規模で現在も日本国の天然ガス需要に大きく貢献している
2)2050ネットゼロカーボン社会に向けて
・ネットゼロ5分野と、石油天然ガス分野の二刀流で、2030年にCO2排出30%オフ、2050年にゼロカーボンの実現を目指している
・ネットゼロの5分野は、①水素、アンモニア事業、②CCUS事業、③再エネ、④カーボンサイクル、新分野、⑤森林に分けてそれぞれに注力
・ネットゼロ5分野に2022年収支(5〜6兆円)のうち2割を投資する方針(0.7〜1兆円)の計画で進行中
3)選択と集中
・アメリカ国のイーグルフォード層でのシェールオイル産出はコロナ禍による原油価格下落によるバランスシート悪化に伴う事業撤退
・集中対象として、石油天然ガス生産はもちろんのこと、以下のネットゼロ5分野としての事業を展開。
◯第一位:豪州(イクシスプロジェクト)、CCUSや、水素アンモニア、森林事業にメタネーション
(メタネーション→CO2をメタンに変える技術。メタンは効率的に水素生成が可能)
◯第二位:アブダビ、主に石油の生産で、CCUS事業も展開
◯第三位:東南アジア(インドネシア、マレーシア等等)、CCUSや、地熱開発、森林事業を展開
※インドネシアのサルーラ地熱発電事業は世界最大規模(出力330Mw)
◯第四位:欧州(ノルウェーが中心)、風力発電事業
◯そして日本国内:伝統的な新潟での事業で、CCUSや、メタネーション、地熱や風力発電事業を展開
4)今後も続く不安定なエネルギー市場の中での存在感
・欧州、アメリカのサプライチェーンと、ロシア、インド、中国のサプライチェーンと二極化分断という構造変化がウクライナ戦争の一件で発生。短期的に見るとコロナ禍明けの中国のエネルギー需要の増加も視野にとらえる必要あり変動の激しいマーケットが続く見通しとなっている。
・しかしINPEX社としては、近年注目されているCCUS事業で日本トップ、世界トップに立つことを目指し、今現在も新潟の柏崎市の南長岡天然ガス田や、ダーウィン近郊にCCS用の鉱区の獲得など、いまもなお着実に技術研鑽をしている。同社は既存の地下数千メートルまでの掘削技術と挙動モニタリング技術を強みにエネルギー市場で存在感を示している。
2040年までのINPEXのビジョンと成長目標:「未来のエネルギーソリューションの提供」