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消防用設備の点検業務をお任せいたします。
【消防用設備と法定点検とは】
建物が火災になった時に、①火災の発見と館内への警報・発信の為の設備(自動火災報知設備、非常放送設備等) ②避難の為の設備(誘導灯、避難ハッチ、避難はしご等) ③消火活動を行う為の設備(消火器、スプリンクラー等)をまとめて「消防用設備」といいます。火災の時に正常に作動できる状態を維持する為に、消防法で年2回の法定点検が義務づけられており、「消防設備士」などの有資格者が点検を実施します。「消防設備士」などの資格の無いスタッフは、有資格者の指導の下で点検作業の補助業務を行います。
【入社1~2年後の点検業務】
朝会社に集合し、当日の点検に必要な資料などを社用車に積込みチームで現地に出発します。服装は会社規定の制服(作業着)となります。現地で点検機材を降ろし朝礼後リーダーの指示に従い当日自分が担当する設備の点検を実施、正常に機能しないものなどは写真を撮影、場所や不具合状況を記録します。小規模現場は2名で1日2~3現場周り、規模が大きいと3名~6名などで1日~数日点検をします。お互いに見えない場所で連絡を取り合う為、無線機を全員装着し点検状況の報告、確認を相互にしながら点検作業を行います。(例:5階の煙感知器を試験・火災信号が1階の受信機に届き火災表示をしたか?火災表示階は5階で合っているか?受信機及び各階の警報音は鳴動しているか?など1つの試験で相互にいくつもの確認が必要です)点検終了後、社用車で帰社し明日の点検に必要な機材に入れ替えます。点検結果は「報告書」としてパソコンの専用ソフトを利用して作成します。不具合事項がある場合は、会社としては「整備または改修見積書」の作成と提出が必要ですが、工事経験を積んだ先輩が担当してくれます。「報告書」の作成が終わればその日は終了となります。現場が自宅に近いなど、状況に応じて現地までの直行・直帰は上長の承諾あれば可能です。
【点検のエリア・実際の勤務時間】
当社では首都圏広域で消防設備点検を受託していますが、自社の社員が車で移動するには遠いエリアは協力会社に点検を委託しています。立川や川崎などの遠隔地は特別な事情が無い場合は自社では点検せず協力会社に委託しているので、社員があまりに遠隔地に点検に行くなどはありません。その為、点検の為の出張なども通常はありません。(某役所の点検で年1回数日間の茨木県での点検のみ現状あります)
所定労働時間は9:00~18:00ですが、9:00又は9:30現地での点検開始が必要な現場では、会社出発が8:00や7:40など9:00より早めになる場合があります。(早朝勤務) 早朝・普通残業・休日出勤を含めた時間外労働時間は人により30~40時間(平均35時間程度)です。なお、商業施設で10時開店前の点検終了を指定されている物件で早朝6:30現地集合(埼玉県戸田駅)という現場が半年で1回あります。
【未経験の方の点検業務】
消防用設備は複雑な設備が多数あり全部を習熟するのは最低でも3年以上の年数が必要です。点検できるか不安になるかと思いますがご安心ください。消火器、誘導灯、避難ハッチの3点は、他の設備に信号が出る事が無い単独設備で、ほぼ必ず点検現場にある設備です。こちらは2~3か月程度で一人で点検できるようになります。2名以上の点検現場にプラス1名として入ってもらい、教育担当の先輩ができるだけマンツーマンで教えて行ける体制を作っていきます。この3つの設備の点検ができる様になった段階で、2名チームでの点検では1名分の作業を受け持ちできていますので、その後にゆっくりと時間をかけて「自動火災報知設備」の教育をしていきます。会社にも自動火災報知設備があるので、最初は会社内の設備でできる操作を反復して覚えていきます。現場にある自動火災報知設備は、15年~30年前の機器も多く同じメーカーの最新の同型機種に比べ見た目が大きく異なり戸惑うかと思いますが、毎日古い機種で点検補助をしながら操作方法を少しづつ教えてもらい、自分でも都度写真を取って記録していくと各メーカー毎の操作方法が少しづつ解ってきます。並行して、自身でも消防設備士(乙種6類、消火器)の試験を受けてください。消防法の事、消火器の点検方法など、実際の現場とは違う観点で勉強ができ、理解が深まるはずです。乙6合格後、乙4(自動火災報知設備など)の試験勉強をスタートしていくと、現場で教えてもらっている「自動火災報知設備の点検実務」と同じ内容なのでより理解は深まるはずです。また、未経験者の方が普段経験できない体験として防災メーカー(初田製作所)の「消火設備機器総合研修センターでの研修会」への参加を予定しています。(年1回初夏大阪市で開催)スプリンクラーなどの様々な消火設備が実際に火災を消す様子などを経験できます。
【国家資格取得と資格手当】
消防設備士(甲種で6種類、乙種で2種類)と第二種電気工事士の国家資格取得を目指せます。自分の責任と資格で消防設備点検を主導し、自らの資格において点検報告書を作成する為に、消防設備士の資格を順次取得していきます。1つの資格の勉強時間は、乙種で70時間以上、甲種で120時間以上は必要と言われていますが、重複する設問が多い為、1つ合格したら重複する設問は科目免除申請をしていく事も可能です。このため受験して1年半程度ですべて合格する人もいます。第二種電気工事士も含めすべて合格すると、毎月の資格手当は41,000円となります。
【国家資格取得のサポート】
会社としては、有資格者の人数を増やしていきたい為に消防設備士、第二種電気工事士の資格取得の為の様々なサポートをしています。〇最新版の参考書、問題集の貸与(書き込み自由)〇第二種電気工事士の実技試験用の資機材、道具の無償貸与及び先輩による実技指導〇東京都消防設備販売共同組合開催の消防設備士・受験準備講習会への参加(会社で費用負担)
会社から現場までの社用車での移動時間が多い為、試験勉強をしていて判らない事項は、先輩に移動中に教えてもらう事が出来ます。
なお当社での資格手当の支給が無い下記の国家資格は実務経験を一定年数積んだ場合講習会(考査あり)受講で国家資格が取できます。
その業務に関する実務経験を積み、会社で講習会参加を命じた場合には費用はすべて会社で負担します。
〇防火対象物点検資格者〇防災管理点検資格者〇建築設備検査員〇防火設備検査員〇特定建築物調査員
【点検業務のその先】
点検業務がすべて自分でできるようになった先には様々なより深い世界が広がっています。その時点でのご本人に希望もあるかと思いますが列記します。すべての経験は不要ですし定年まで経験しない事項もあると思いますが、幾つかは深めて行くのが望ましいと思います。
〇整備・改修工事までの知識をつける(先輩にお願いしていた不具合事項の調査・是正工事の見積りを自分でできるようになる)
〇軽微な工事は実際に自分でできるようになり改修工事を実際にする
〇リーダーとして点検現場の指揮・新人の教育などを行う
〇顧客担当をして顧客に点検結果の報告や改修工事の説明を行い改修工事の受注から施工管理まを点検と並行して行う
〇消防法の他の法定点検ができるようにする(防火対象物点検、防災管理点検)
〇建築基準法による検査・調査ができるようになる(防火設備定期検査、建築設備定期検査他)
〇点検物件の日程調整・社員・協力会社のシフト表作成ができるようになる
〇工事部に異動し、大型工事を経験していく
〇工事部で大型工事経験後、CADによる設計業務スキルを深めていく
〇点検・工事を理解したうえで営業部員として新規顧客の開拓などを行い会社の売上増加に貢献する
〇役職者(主任・係長・課長など)として担当部門を管理していく
【誤報対応当番と緊急出動】
いたずらや漏電などによる自動火災報知設備の警報音の鳴動や、寒冷時の配管の凍結によるスプリンクラー設備の漏水などの緊急対応必要な状況に対応する為、会社として「緊急時用の携帯電話」があります。2か月に1回程度の頻度で1週間、誤報対応当番があり、その1週間は「緊急時用の携帯電話」をもち、社用車で通勤となります。1週間全く電話が無い時もありますが、夜間に電話が携帯にきて電話で鳴動音の止め方などを説明する場合もあります。どうしても電話対応では難しい場合には、社用車で緊急出動となります。このため、当番の1週間はお酒は飲めません。入社半年~1年経過時(自動火災報知設備の習熟度合いによる)に当番のローテーションに入ります。この月より毎月1万の誤報手当を支給、緊急出動時は自宅~現場~自宅までの手当が別途つきます。ゴールデンウィーク、年末年始の誤報対応当番は、日当が出るので希望を募ります。
【一生ものの手に職が身につく仕事】消防設備士として点検業務に習熟するのに3年程度、その後にリーダーとして活躍して行く中で整備や簡単な改修工事のスキルも磨いていきます。10年以上スタッフとして働いた頃には、消防設備士の資格、電気工事士の資格はすべて取得でき、点検だけでなく、かなり難しい改修工事なども対応できる工事スキルが身についている頃です。現場での実務経験と国家資格があれば全国どこの防災会社でも働く事が出来ますし、独立してフリーで働く事も可能な職種です。業界として安定していて、絶対に無くならない仕事で一生ものに手に職を身につける事ができます。