株式会社INPEX
【部署紹介(部門の業務概要等)】
当社は2050ネットゼロ目標に向け、再生可能エネルギー事業をより強化し、2030年には1~2GWの持ち分容量確保および水素・CCUS事業と合わせて脱炭素事業により営業Cash Flowの1割程度を2030年に達成することを目指しています。再生可能エネルギー・新分野事業本部 技術ユニットでは、洋上風力、地熱事業を中心とした再エネ事業を国内外で展開しています。
【部門の今後の方向性・中途採用募集の背景】
風力分野で特に注力しているエリアは国内、欧州、豪州、東南アジアで、操業中の既存案件管理に加え、今後は新規案件の形成、獲得も積極的に推進しています。また、地熱分野では国内およびインドネシアを中心に同じく既存案件の管理に加え、新規探鉱開発案件を推進しています。いずれの分野においても環境アセス、気象・海象、電気、機械、土木・海洋系のエンジニアリングスキルがプロジェクト推進において必須となりますので募集いたします。
【職務内容】
●再生可能エネルギー事業に関する戦略策定、FS・設計・建造管理実施および関係する事業パートナー、コントラクター、当局等との交渉・連絡・調整。
●技術ワークショップ・レビューへの参加、技術課題や要改善事項の抽出・指摘、解決策の検討と事業パートナー関係者等への提示。
●開発・操業・保全に係るコスト・スケジュールの計画作成及び最適化、プロジェクト進捗管理、関連技術の参考指標(ベンチマーク)やプロジェクト情報収集。
●新規プロジェクトの立案、開発、パートナーリング、または、開発業務における各種エンジニアリング業務の遂行。
●工事設計・施工、保全・操業における各種技術検討(役務計画、設計における課題、トラブル対応等)。
●当面は本社での勤務ですが、将来的には国内、海外のプロジェクト会社への派遣を想定。
■本ポジションの魅力/応募者様へのメッセージ
洋上風力、地熱を中心とした再生可能エネルギー事業におけるエンジニアを募集します。当社は石油・ガスの上流開発をこれまで実施してきましたが、これからは脱炭素分野へのより積極的な投資を加速します。社内に蓄積された石油・ガス上流分野でのサブサーフェス技術および海洋開発技術に関連のある分野として特に洋上風力、地熱分野での再エネ開発を進めていますので新規採用されるみなさんとそれら社内技術者との社内的なコラボレーションを通じての相互のスキルアップの機会を期待します。また、再エネ分野では今後、バッテリー、水素転換なども含めた多様な価値提供が必須です。そうした再エネのValue Chainでのビジネス展開に対して戦略構築から関わっていただける方を特に歓迎します。
■企業の魅力
1)大手石油メジャーと肩を並べる事業規模の石油開発会社
・石油、天然ガスの生産量は2022年段階で62万バレル/日。これは石油メジャーであるエクソンモービル(アメリカの石油メジャー)やトタル(フランスの石油メジャー)に次ぐ生産量
・INPEXは事業の9割は海外。その中でも豪州でのイクシスプロジェクトは天然ガス事業で大規模に事業展開中
~イクシスプロジェクトについて~
オーストラリアの天然ガス田(地下2000m)から掘り出し、シクシスの施設で少し精製したのちパイプラインでダーウィンにある液化プラントへ繋ぎ、年間約890万トン生成し、東京や台湾へ輸出している世界最大規模の天然ガス供給プロジェクトで、1000〜1200人のオペレーターを抱えた業務規模で現在も日本国の天然ガス需要に大きく貢献している
2)2050ネットゼロカーボン社会に向けて
・ネットゼロ5分野と、石油天然ガス分野の二刀流で、2030年にCO2排出30%オフ、2050年にゼロカーボンの実現を目指している
・ネットゼロの5分野は、①水素、アンモニア事業、②CCUS事業、③再エネ、④カーボンサイクル、新分野、⑤森林に分けてそれぞれに注力
・ネットゼロ5分野に2022年収支(5〜6兆円)のうち2割を投資する方針(0.7〜1兆円)の計画で進行中
3)選択と集中
・アメリカ国のイーグルフォード層でのシェールオイル産出はコロナ禍による原油価格下落によるバランスシート悪化に伴う事業撤退
・集中対象として、石油天然ガス生産はもちろんのこと、以下のネットゼロ5分野としての事業を展開。
◯第一位:豪州(イクシスプロジェクト)、CCUSや、水素アンモニア、森林事業にメタネーション
(メタネーション→CO2をメタンに変える技術。メタンは効率的に水素生成が可能)
◯第二位:アブダビ、主に石油の生産で、CCUS事業も展開
◯第三位:東南アジア(インドネシア、マレーシア等等)、CCUSや、地熱開発、森林事業を展開
※インドネシアのサルーラ地熱発電事業は世界最大規模(出力330Mw)
◯第四位:欧州(ノルウェーが中心)、風力発電事業
◯そして日本国内:伝統的な新潟での事業で、CCUSや、メタネーション、地熱や風力発電事業を展開
4)今後も続く不安定なエネルギー市場の中での存在感
・欧州、アメリカのサプライチェーンと、ロシア、インド、中国のサプライチェーンと二極化分断という構造変化がウクライナ戦争の一件で発生。短期的に見るとコロナ禍明けの中国のエネルギー需要の増加も視野にとらえる必要あり変動の激しいマーケットが続く見通しとなっている。
・しかしINPEX社としては、近年注目されているCCUS事業で日本トップ、世界トップに立つことを目指し、今現在も新潟の柏崎市の南長岡天然ガス田や、ダーウィン近郊にCCS用の鉱区の獲得など、いまもなお着実に技術研鑽をしている。同社は既存の地下数千メートルまでの掘削技術と挙動モニタリング技術を強みにエネルギー市場で存在感を示している。
2040年までのINPEXのビジョンと成長目標:「未来のエネルギーソリューションの提供」