三菱電機株式会社
●採用背景
当社で設計・開発している人工衛星や宇宙探査機に関する、熱制御設計者を募集します。衛星や宇宙機の開発提案から、受注後の設計、製造、試験、運用までの衛星開発に携わって頂きます。衛星規模で取り扱う熱の制御技術の他、機械技術・実装技術に関する要素技術の研究開発や、海外からの機器調達も担当しており、これらに興味のある方も歓迎します。
●業務内容
人工衛星・宇宙機の熱設計業務をご担当いただきます。
会社の定める業務(※)
(※)業務の都合によっては会社外の職務に従事するため出向又は転属を命じることがあります。
具体的には、
①衛星や宇宙機の熱制御設計業務
打上げから運用終了までの間、宇宙空間における衛星外部からの熱入力と衛星内部の発熱を制御して、搭載機器を要求された温度範囲内に維持するため、衛星に据え付ける放熱面やヒータ等の仕様・レイアウトについて、衛星全体のシステムからの質量や電力配分内に適合するように熱設計を行い、解析により宇宙での搭載機器の予測温度を算出する。結果をハードウェアの設計に反映し、衛星熱制御システムを製作、工場内の大型熱真空チャンバーを用いて試験評価を行う。
②衛星や宇宙機の熱真空試験の試験立案・試験データ評価
衛星の熱真空試験※の試験立案、試験規格策定、試験後のデータ評価を行う。(※スペースチャンバ内に衛星を入れて、高真空下で低温から高温までの宇宙環境を疑似的に作り出して、搭載機器の温度評価を行う試験)
③衛星や宇宙機の軌道上運用評価
打上後の衛星から下りてくる温度テレメトリから、搭載機器が要求温度範囲内に維持されているか評価を行う。
④技術開発
衛星や宇宙機で使用可能な要素技術の他、ポンプを使用した大規模排熱技術など、将来活用できる先端技術の開発を行う。
<業務のイメージ>
機械系、電気系、構造系などのシステムや他サブシステム技術担当者、搭載機器担当者とのインタフェース調整により設計に必要な情報の収集、調整を実施して熱設計を進めます。また、熱設計結果・解析結果を資料に纏め客先へ説明を実施します。設計結果の図面化は関係会社にて実施し、製作された図面が設計どおりかをチェックします。
その他、客先への提案企画活動、研究所と連携した研究開発、海外からの調達なども実施しています。
●業務の魅力(職場の特徴含む)
・国から受注した人工衛星(ひまわりやみちびき等)の開発にも関わることができ、国のインフラを支える、地球環境保全へ貢献するといった、やりがいを感じることができます。
・宇宙開発の一翼を担うことで、スケールの大きいプロジェクトに携わっていることを実感できます。
●優位性
・当社は、提案から、設計・製造・試験・運用までの衛星開発を一貫して自社工場内で実施可能な設備を保有しており、衛星開発を直ぐそばで肌に感じながら業務に携わることができます。
・当社は、世界各国で650機以上の人工衛星開発に参加しており、国内トップクラスの衛星製造メーカです。特に、当社の標準衛星プラットフォーム「DS2000」は、三菱電機が長年にわたる多数の衛星開発の経験を活かし開発・標準化したものであり、国内外を問わず数々の衛星でこのプラットフォームを採用しており、累計の軌道上での運用年数は130年を超え、国内トップクラスの実績を誇ります。
●職場環境
・平均残業時間:20~40時間/月
・製造現場や試験対応がない限り、在宅勤務(テレワーク)に制約なし。
・出張自体は少ないが、海外調達機器を担当する場合は海外出張あり。
●想定されるキャリアパス
入社後1年~3年は、有識者とともに業務に参画頂き、社内のルールや衛星開発全体プロセスの習得に務めると共に、必要な技術やスキルを吸収していただきたい。その後は、熱チームの中核を担う担当者として衛星開発を進め、チームリーダや管理職ポジションも担っていただく予定。
本人希望があれば、プロジェクト管理業務への転向も可能。
鎌倉製作所は、1962年に関東における最先端のエレクトロニクス開発・生産の拠点として操業を開始しました。
そして1976年、日本初※1の電離層観測衛星の打ち上げに成功し、宇宙開発のリーディングメーカーとしての礎を築きます。
その後、現在まで40年以上、気象観測・通信・測位衛星・宇宙機の開発と運用成功など、国内外を問わず様々な分野の人工衛星や、その搭載機器の開発・製造を手がけております。