株式会社INPEX
【部署紹介(部門の業務概要等)】
当社の再生可能エネルギー・電力ソリューション事業本部は、「Vision 2035」に基づき、国内外における洋上風力、地熱、太陽光などの再生可能エネルギーの開発・管理にとどまらず、それらの電力の価値最大化を図るため、電力事業の中下流領域におけるビジネス化にも取り組んでいます。これらは当社として初めての挑戦であり、新たなエネルギーソリューションの創出を目指しています。
【部門の今後の方向性・中途採用募集の背景】
当社が洋上風力分野で特に注力しているエリアは国内および欧州です。操業中の既存案件の管理に加え、今後は新規案件の形成・獲得にも積極的に取り組んでいます。特に、洋上風力発電全体の技術統括を担い、変電設備、海底ケーブル、基礎・浮体、係留システムなど発電所全体の技術戦略の立案から設計・施工・試運転まで一貫してリードいただけるプラントエンジニアの方を募集しています。
また当社では、国内およびインドネシアを注力エリアとする地熱事業や、蓄電池をはじめとした次世代電力ソリューション事業の拡大も進めており、将来的にはこれらの分野においても技術力を発揮し、活躍いただける方を求めています。
当社の挑戦の中核を担い、次世代のエネルギーインフラ構築に貢献していただける方を歓迎します。
【職務内容】
以下の業務を担当いただきます:
・洋上風力発電所におけるプラント設備(電気、機械、土木、海洋構造物等)の計画・設計・調達・施工・試運転に関する技術統括
・各プラント設備(変電設備、ケーブル、基礎構造物、浮体、係留システム等)の設計仕様書・技術要求事項の作成および評価
・サプライヤー、EPC業者、施工業者との技術協議、技術審査、設計レビュー、工場検査・現地検査の実施
・プロジェクトマネジメント(進捗管理、コスト管理、品質管理、安全管理)支援
・国内外の法規制・認証基準(電気事業法、港湾法、DNV、ABS等)に基づく適合性確認・対応
・発電所全体の信頼性向上・リスクアセスメント・トラブルシューティング対応
・試運転・引渡し・O&Mフェーズにおける技術支援
■本ポジションの魅力/応募者様へのメッセージ
INPEXは「INPEX Vision 2035」のもと、ネットゼロカーボン社会の実現に向けた挑戦を加速しています。その中で、洋上風力発電および地熱発電は当社の脱炭素戦略の重要な柱であり、これまでの石油・ガス事業で培ったプラントエンジニアリング力やプロジェクトマネジメント力を最大限に活かした事業開発を推進しています。
洋上風力は、わが国の再生可能エネルギー拡大における主力電源の一翼を担う存在です。また、地熱発電も地域に根差した持続可能なエネルギー供給源として、当社が積極的に開発を進めています。
当社は、日本全国の海域および地熱資源豊富な地域で新たな可能性を切り拓くとともに、国際競争力のあるプロジェクトを生み出すべく挑戦を続けています。
本募集は、こうした挑戦の最前線で洋上風力発電または地熱事業の技術統括を担い、当社の再エネ開発・推進に貢献していただける方を求めるものです。ぜひ私たちと共に、次世代のエネルギー社会を創り上げていきましょう。
■企業の魅力
1)大手石油メジャーと肩を並べる事業規模の石油開発会社
・石油、天然ガスの生産量は2022年段階で62万バレル/日。これは石油メジャーであるエクソンモービル(アメリカの石油メジャー)やトタル(フランスの石油メジャー)に次ぐ生産量
・INPEXは事業の9割は海外。その中でも豪州でのイクシスプロジェクトは天然ガス事業で大規模に事業展開中
~イクシスプロジェクトについて~
オーストラリアの天然ガス田(地下2000m)から掘り出し、シクシスの施設で少し精製したのちパイプラインでダーウィンにある液化プラントへ繋ぎ、年間約890万トン生成し、東京や台湾へ輸出している世界最大規模の天然ガス供給プロジェクトで、1000〜1200人のオペレーターを抱えた業務規模で現在も日本国の天然ガス需要に大きく貢献している
2)2050ネットゼロカーボン社会に向けて
・ネットゼロ5分野と、石油天然ガス分野の二刀流で、2030年にCO2排出30%オフ、2050年にゼロカーボンの実現を目指している
・ネットゼロの5分野は、①水素、アンモニア事業、②CCUS事業、③再エネ、④カーボンサイクル、新分野、⑤森林に分けてそれぞれに注力
・ネットゼロ5分野に2022年収支(5〜6兆円)のうち2割を投資する方針(0.7〜1兆円)の計画で進行中
3)選択と集中
・アメリカ国のイーグルフォード層でのシェールオイル産出はコロナ禍による原油価格下落によるバランスシート悪化に伴う事業撤退
・集中対象として、石油天然ガス生産はもちろんのこと、以下のネットゼロ5分野としての事業を展開。
◯第一位:豪州(イクシスプロジェクト)、CCUSや、水素アンモニア、森林事業にメタネーション
(メタネーション→CO2をメタンに変える技術。メタンは効率的に水素生成が可能)
◯第二位:アブダビ、主に石油の生産で、CCUS事業も展開
◯第三位:東南アジア(インドネシア、マレーシア等等)、CCUSや、地熱開発、森林事業を展開
※インドネシアのサルーラ地熱発電事業は世界最大規模(出力330Mw)
◯第四位:欧州(ノルウェーが中心)、風力発電事業
◯そして日本国内:伝統的な新潟での事業で、CCUSや、メタネーション、地熱や風力発電事業を展開
4)今後も続く不安定なエネルギー市場の中での存在感
・欧州、アメリカのサプライチェーンと、ロシア、インド、中国のサプライチェーンと二極化分断という構造変化がウクライナ戦争の一件で発生。短期的に見るとコロナ禍明けの中国のエネルギー需要の増加も視野にとらえる必要あり変動の激しいマーケットが続く見通しとなっている。
・しかしINPEX社としては、近年注目されているCCUS事業で日本トップ、世界トップに立つことを目指し、今現在も新潟の柏崎市の南長岡天然ガス田や、ダーウィン近郊にCCS用の鉱区の獲得など、いまもなお着実に技術研鑽をしている。同社は既存の地下数千メートルまでの掘削技術と挙動モニタリング技術を強みにエネルギー市場で存在感を示している。
2040年までのINPEXのビジョンと成長目標:「未来のエネルギーソリューションの提供」