Edtech求人トレンド ②職種別の状況

前回では、今伸びているEdtech※業界の背景と求人の増加について述べた。本項では、職種別の求人動向について紹介する。

職種別では2019年-2021年の何れも、営業職の募集が一番多かった。傾向としては、2020年前半(1月~6月)には前年同期比75.0%まで求人数が減少したものの、2021年には同141.7%と回復し、19年の同時期を上回った。コロナ禍の初期の煽りを受け募集を縮小させたものの、業界のサービス需要が高まり、今年は採用を拡大していると見られる。Webマーケティング・ディレクター職※については今年になり募集を著しく増やしている。2021年前半(1月~6月)の求人数は、20年同時期の375.0%と4倍近い。管理部門系は昨年から増えており、20年前半は前年同期比222.2%、21年も同110.0%と継続して増加している。IT系(エンジニア、PM、デザイナー)職種は、20年前半には前年同期比242.9%、21年は同164.7%と伸長率は極めて高い。サーバサイドエンジニア、インフラエンジニア、データベースエンジニア等のWeb系エンジニアとPM、Webデザイナーの募集が増えている他、データサイエンティスト、アナリストの求人も昨年から見られる。

サービス提供対象やコンテンツが拡大し、乳幼児から社会人を対象としたものまで多様なコンテンツが登場している。社会人教育についてもリスキル・アップスキルへの社会的な要請により継続的な成長が期待される。また、海外では常識であるものの日本が後れを取る"STEAM教育"※を導入する企業も増えている。今後も業界成長の鍵を握るEdtech提供企業に注目していきたい。

  • Edtech:教育(Education)× テクノロジー(Technology)を組み合わせた造語。AIやビックデータなどのテクノロジーを活用した教育システムや教材コンテンツ、サービスの総称
  • Webマーケティング・ディレクター職:広告運用コンサルタント、プランナー等、職種名表現が異なるものを含む
  • STEAM教育:Science, Technology, Engineering, Art, Mathematics等の各教科での学習を実社会での問題発見・解決にいかしていくための教科横断的な教育(文部科学省資料より)
  • 数値は全て弊社取扱求人に基づく
 

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