
- 概要
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LHH RPOのモビリティー業界のクライアントは、モビリティーの開発において、車と車、車と歩行者がお互い安全に共存できる社会を目指すための、人の移動に対する行動様式や価値観を元にした安全研究を行う研究者の採用を進めてきました。このポジションの研究者が充足することにより、彼らの目指すモビリティー社会に一歩近づき、モビリティーによる事故のない世の中に近づいていくことにつながります。
研究者の多くは、アカデミーに属し日々研究を続けていますが、転職市場に存在するこの領域の研究者は数十名となっており、数年に渡って充足できない状況が続いていました。
LHH RPOチームは、顕在層へのアプローチ採用への限界を提唱し、以下のような、潜在候補者へのアプローチを行うことで、研究者の興味をモビリティー企業へ惹きつけ、採用を促進させました。
- デジタルおよび、学術コミュニティーを基盤にしたマーケティングキャンペーン
- 研究に情熱的に取り組み、この研究の意義を情熱的に発信できる社員により研究者を惹きつける
- 一般企業における研究職のやり甲斐について知る機会の創出
- 課題
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LHH RPOチームは、モビリティー企業における研究者の採用充足を要請され、短期、中長期的に研究者を採用していくプランを作成しました。
研究者の特性としては以下のものがあり、研究者にはこの特性に沿ってコミュニケーションをする必要がありました。
- アカデミアの研究者はキャリアについてやや狭い領域で見ている。
- 研究者は一般的に研究に対する熱量が高く、研究について情報を交換・伝達することに熱心である。
- 私たちがどのように支援したか
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LHH RPOチームは研究メディア、研究団体と連携し、研究者に対して、専門的なトークディスカッションの機会があることと、企業で働く研究者が存在することを認知させることから開始しました。具体的には、採用メディアを使うのではなく、研究者が多く存在すると考えられる集合を狙ったマーケティング施策で、研究者を惹きつけることから始めました。
メディア戦略
研究者のプロファイリングから得られた調査結果を踏まえ、研究者が多く存在する、エリアを特定し、企業で働く研究者が存在することを印象づけました。認知の転換
アカデミアで働く研究者に、アカデミアでの研究以外にも様々な研究できる機会があることを印象付け、キャリアの幅を広げるコミュニケーションを提供しました。企業の研究者だからこそできること
企業の研究者とアカデミアの研究者が達成できることが違うことを念頭に置き、実際のトークセッションでも企業での研究は世の中に研究した物事を直接送り出せることが大きな魅力であることを伝える機会を提供しました。 - インパクト
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採用の充足フィルと研究者との継続的なコネクション
この取り組みにより、研究者のエントリーを獲得し、結果、数年ぶりに研究職のポジションの採用に成功しました。また、研究者との継続的なコミュニケーションをとることができる潜在層のプールの作成に成功し継続したキャリアコミュニケーションが可能になりました。このような取り組みの副産物として、選考において企業理解、仕事理解が進んだこと、また企業に対するブランドロイヤリティーが0.5~1.0ポイント上昇し、採用ブランディング施策としても有効であることが実証されています。