ダイキン工業株式会社
■日本の電力系統全体の無効電力は3215億kvarh(2016年)に上っています。一方、当社のビル用マルチエアコンは業界No1で国内市場75.7万台を占めており、その全てに無効電力を調整できるアクティブフィルタを取り付けた場合、国内全体の11%の351.3億kvarhの無効電力を調整することが可能となります。
また、同様にビル用マルチエアコンの有効電力は、潜在能力は150MWあり、電力系統に占める割合は有効電力、無効電力ともに大きなものとなっております。今後、電力使用量が大きな空調機は、電力系統に与える影響を抑え、効果を最大限に発揮できる技術を開発し広める必要が出てきております。当社ではそのような技術開発を数名から十数名のチームで行っております。開発チームにおける中核人材として、ご自身の専門領域を核としながらチーム全体を牽引して頂くことを期待しております。
■ポジション・立場 :
・空調機における有効電力、無効電力において電力系統に占める割合や活用の可能性は大きく、空調機が電力系統での新たな役割を検討するための中核人材として、技術開発をリードしていくことを期待しております。電力系統に対しては、今後も当社が注力していく分野であり、技術開発や組織マネジメントなど将来的にもテーマが多く、第一人者として活躍頂ける可能性の大きな分野です。
■使用ツール:電力系統シミュレータ(PSCAD、PSIM)、C言語などによる潮流解析、制御設計ツール(MATLABなど)
■仕事のやりがい :
・1980年に電子技術センターを設立して以来、「機電融合」の概念の基、エアコンのエンジンである圧縮機、及び、その圧縮機を駆動するモータ、インバータの研究・開発をコア技術と位置づけ、早くから産学連携や部品メーカーとの協力を行いながら研究開発、技術蓄積を行って参りました。
同社ではモータ、インバータをセットで開発し、システムとして成立させることに特徴があり、モータとインバータが手を携えて革新的な製品を生み出してきております。例えば、基礎原理しか解明されていなかったIPMモータの量産成功、世界最高水準の高効率ターボ冷凍機向けモータ向け磁気軸受開発、グローバルローコストインバータを実現した電解コンデンサレスインバータ開発、希少資源に依存しない省Dyネオジム磁石搭載モータなど、高い省エネ性能、低コストのモータ・インバータ技術はダイキン工業がグローバルNo.1空調機メーカーへ躍進を遂げてきた立役者とも言えます。
・また、当社は世界No.1空調機器メーカーであることから同社の省エネインバータ生産規模は約1000億円と世界トップに達し、汎用インバータメーカーを大きく超える生産台数です。この生産規模を生かし、研究開発だけでなく、生産技術開発に関しても高い技術力を誇ります。
・同社はセット開発、モータ開発、インバータ開発、機械設計など部門間をまたいだ活発な議論、あるいは大学研究室やサプライヤーとの協力から最適解を見出していくスタイルです。専門性を生かしながら、様々な領域から技術者として刺激を受けることのできる環境がございます。
【東証一部上場空調システム世界トップレベル・シェアメーカー】
空調事業の売上高は2010年からキヤリア社を抜き世界第1位、またフッ素化学製品でもデュポン社に次いで世界第2位、換気事業やフィルタ事業においても世界第1位のシェアを誇る。海外売上比率は約7割、全従業員の約8割が日本国外で働いているグローバル企業です。