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複雑化するM&Aや企業再編を支援するプロフェッショナル集団
デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社(以下、DTFA)は、国際的なビジネスプロフェッショナルネットワークであるデロイト(Deloitte)の一員で、有限責任監査法人トーマツのグループ会社です。
「日本のビジネスを強く、世界へ。」をコーポレートスローガンに掲げ、主にM&Aや企業の再編にかかわる支援を提供しています。同社の特色について、公認会計士でパートナーの金子正明氏は「産業を軸とした組織体制とプロジェクトチーム制にある」と言います。
「M&Aや企業再編は、今では非常に複雑になっており、業界ごとに異なる背景や特色があります。その対応には、より深くクライアント企業や業界動向について把握する必要があるため、当社では5年ほど前から産業軸によるサービス体制に切り替えました」
プロジェクトチーム制がとられた背景は、各産業・企業に精通したプロフェッショナルの集団で、より高度な課題解決を実現するためです。また世界約150の国と地域に広がる、デロイトネットワークのサポート体制から、チームメンバーは経験を積むほどに、より専門性の高いスキルを身につけていくことができます。近年、増加する事業の分離(以下、セルサイド・カーブアウト)ニーズにいち早く対応したチーム体制
DTFAにある4つのサービス部門のうち、金子氏が所属するのは「M&Aトランザクションサービス」(以下、TS)です。従前、TSはM&Aにおける財務面を中心とした調査・分析を主務としていました。TSには約180名在籍していますが、そのなかで金子氏は「セルサイド・カーブアウト案件」を取り扱う約30名規模のチームリーダーを務めています。
金子氏が初めてセルサイド・カーブアウト案件を手がけたのは10年ほど前のことです。近年では、その様相が当時と大きく変わってきていると言います。
「以前は大手企業がやむを得ない事情から事業を売却するケースが主で、件数もわずかでした。ところが最近では、成長戦略の一環として、企業規模にかかわらず経営資源をコア事業に集中させるため、ノンコア事業を売却するといった、いわゆるカーブアウトのニーズが増えています。」時代の変化に対応できる企業体制の強化を図る為、企業は事業の見直しを行う際、カーブアウトの検討を避けて通ることができなくなっています。今後も、この領域のアドバイザリーニーズが高まると見て、同社は体制を整えてきました。「セルサイド・カーブアウトサービスを組織的に行っているアドバイザリーファームは、おそらく国内では弊社が唯一」と金子氏は言います。
大切なのはクライアント企業に親身に寄り添い、目的を達成するマインド
TSチームにおけるセルサイド・カーブアウトの業務とは、どのようなものなのでしょうか。
金子氏によれば、その特徴は「ひとつの案件に従事する期間が長いこと、そしてお客様との距離の近さ」です。「事業を分離した後の企業本体のあり方、分離した事業自体の成長なども考慮したうえで、M&Aの取引価値を最大化することが私たちの本来の役割です。そのため、クライアント企業の事業・収益構造をつぶさに調査・分析し、ITやオペレーション、年金など多様な領域のメンバーと一緒にプロジェクトの進め方や方針を検討する必要があります。その為、必然的に1案件の従事期間は長くなりがちです。」
初期段階からクロージングまでの期間は、バイサイドの支援では数カ月程度ですが、セルサイドの支援では短くて1年、長ければ2~3年に及ぶこともあります。そのように長期間にわたる業務で大切なのは「親身になってクライアント企業に寄り添っていこうというマインド」だと金子氏は言います。
「私たちは財務のプロですが、公認会計士の資格がなければできないという仕事ではありません。もちろんある程度は財務の知識が必要ですが、重要なのはクライアント企業、そして財務以外の専門家とも一緒に、コミュケーションを密にして目的を達成することです」
ときにはクライアント企業の生産現場へ足を運び、話を聞くこともあるとか。人とのつながりを大切にしながら、クライアント企業の変革をサポートしていくのがセルサイドカーブアウト業務における魅力となっています。 -
多角的にものごとを見るスキルとコミュニケーション力がアップ
枝川森永様のご経歴について教えてください。
森永氏私は、グループ会社の監査法人トーマツに6年勤務し、3年前に出向で当社に来て、2023年の今年、正式に転籍しました。当社に配属されてからヴァイスプレジデント(インチャージ)の役職に就いています。
枝川御社はプロジェクトベースでチームを編成し、業務にあたるそうですが、案件のアサインメントはどのように進められているのでしょうか。
森永氏新規の案件が発生した際、プロジェクトマネージャーから打診を受けるケースが多いです。メンバーの業務経験やスキルセット、また担当プロジェクト数等、総合的な観点から案件を割り振りするイメージです。その際、本人の希望も反映したうえでアサインされるので、多様な案件を経験することが可能です。
枝川森永様が仕事をするうえで最も大切にしていることは何ですか。
森永氏お客様から信頼を得ることです。特にセルサイド案件においては、お客様も慎重になられているので、最初にご相談いただくタイミングでは、強い緊張感を感じることがあります。しかし、企業の実態を詳細に把握する必要がある為、信頼関係が確立されたうえでのコミュニケーションが最も大切だと考えています。
枝川お客様の信頼を得たと実感されるのはどのようなときですか。
森永氏例えば、お話をしていているときの声のトーンが変化する瞬間です。日々、お客様とやり取りをしていると、緊張からくる声や言葉の固さが和らぐことがあります。また、ミーティング以外でも相談の電話がかかってきたり、感謝の言葉をいただいたりと、そういった一つ一つのことが信頼の表れだと思っています。
枝川セルサイド支援の経験を積むと、どのようなスキルが身につくと感じますか。
森永氏一つの企業を多面的かつ客観的に分析するスキルが身につくと思います。また、税務や人事など、私が専門とする財務以外の領域の方ともやり取りをしますし、社外の専門家のお話を聞くこともありますから、そうした知見に触れて、自身の知識の幅を広げていけるのも楽しいところです。
枝川お客様と接することが多いと、コミュニケーション力が求められますね。
森永氏確かにそうですが、飛びぬけたコミュニケーション力が求められるわけではありません。基本的なことですが、お客様の話を真摯に聞いて、その真意をくみ取るよう努めることが大事です。それを心がければ、自ずと成果はついてくると感じています。
他部門の研修も受けられる。スキルアップ・キャリアアップの支援体制
枝川キャリアアップや社員のスキルアップに関する制度はどのようになっていますか。
森永氏キャリア制度はJA(Junior Analyst)から業務・組織の責任者であるP/MD(Partner/Managing Director)まで6つのポジションに分かれています。スキルアップの面では、研修制度が特徴的だと感じます。eラーニングもありますが、自分が所属する部門以外の研修も受けることができます。例えば、財務の知識はあるけれど、ビジネス面の知識・経験を伸ばしていきたいという希望があれば、ストラテジーチームの研修を受けることができます。また、グループ全体としてスキルアップを支援する体制も整っています。
枝川働きやすさという面ではいかがですか。
森永氏コロナ禍以降、リモートで働く社員が増えました。働き方は柔軟に調整できますし、過度のストレスを感じることもありません。働きやすい環境だと思います。
枝川御社へ転職を検討されている方へ一言、メッセージをお願いします。
森永氏プロジェクトベースで、多彩な領域の専門家とともに働ける職場です。セルサイド・カーブアウト支援の案件は年々増加しており、多様な産業・企業にかかわる機会が豊富です。財務のみならず、人間力・総合力も磨いていける環境が当社にはあります。「われこそは」という方のご応募をお待ちしております。
FAS業界のリーディングカンパニー
M&A市場の変化やクライアントニーズ多様化により、コンサルタント積極採用中
デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー(DTFA)は、It starts with integrity. (誠実性のある行動を規範に)という「Code of Conduct(行動規範)」を定めていますが、その中でメンバーの共通の価値観として、誠実性、クライアントに対し価値あるサービスの提供、メンバー相互の信頼、個々人の多様性の尊重といったものを求めています。この様な考えに共感し、挑戦意欲が高く、前向きに取り組む姿勢を持っている優秀なメンバーを募集しております。
企業情報
DTFAはデロイトの一員として日本におけるファイナンシャルアドバイザリーサービスを担い、デロイトおよびデロイト トーマツグループで有する監査・リスクアドバイザリー、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリー、税務・法務の総合力を活かし、収益構造を変革するためのM&Aや、企業再編・不正調査などのクライシスマネジメントの局面において、企業が直面する重要な課題の解決を支援しています。
トピックス
■M&Aトランザクションサービス(セルサイド・カーブアウト領域)で積極採用中
昨今大企業を中心として持続的な成長の実現に向けた事業ポートフォリオの見直しを行う企業が増え、会社(グループ)単位のM&Aとは異なる複合的な観点での検討や交渉が必要な難易度が高いM&Aが急増しています。
従来は、主として買手(バイサイド)である企業・投資家が投資判断を行うためのデューデリジェンス業務を提供してきましたが、セルサイド案件においては、型にはまった調査・手続ではなく、初期的検討から、統合・分離上の幅広い課題の抽出・対応、ディールの準備、実行、分離まで、クライアントに寄り添って一気通貫でサービスを提供します。
案件需要の増加に対応するための陣容の拡大に伴い、将来的にチームの主力を担っていただけるメンバーを募集しています。
インタビュー
LHH転職エージェントのコンサルタント、枝川拓生が、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社の金子氏、森永氏にインタビューを実施しました。
デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社の特色や、4つあるサービス部門の1つ「M&Aトランザクションサービス」について、また業務の魅力についてパートナーの金子 正明氏に、「M&Aトランザクションサービス」の仕事の流れや、スキルアップ・キャリアアップの支援制度、働きやすさについてヴァイスプレジデントの森永 博光氏に話を伺いました。
写真中央:デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社 パートナー 公認会計士 金子 正明 様
写真左:デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社 ヴァイスプレジデント 公認会計士 森永 博光 様
写真右:LHH転職エージェント 枝川拓生
企業概要
社名 |
デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社 |
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会社名(英名) |
Deloitte Tohmatsu Financial Advisory LLC |
企業ホームページ | |
設立 | 2001年6月 |
代表者 | 福島 和宏(代表執行役社長) |
本社所在地 |
〒100-8363 東京都千代田区丸の内3-2-3 丸の内二重橋ビルディング |