100万人超の労働人口減
日韓ワールドカップが開催された2002年、建設業界における労働人口は618万人(※1)でした。人手不足が深刻な問題となっている現在は、503万人(※2)(2018年)で、100万人超の建設業界における労働人口が減少しています。
「人口減少」「労働環境」「求人倍率の上昇」など様々な外的要因も含め、更なる人手不足が懸念される中、シニア採用が当たり前の世の中になると思われます。
2021年夏に行われる東京オリンピックに向けた施設の建設や都心の大型再開発の工事で大手各社の業績は好調です。活況な建設需要の一方で、職人を含めた技術職の高齢化と若い世代の業界離れによる人手不足が大変深刻な問題となっています。業界全体で、ロボットや人口知能、IoTなどの活用による生産性向上と、働き方改革による新規入職者の取り込みが急務となっています。
人材確保に関して、大手企業では深刻な状況に陥っているケースはあまり見られませんが、地場の工務店や大手以外のハウスメーカーでは技術職社員の不足が会社の存続をも左右する重大な経営課題になっています。
そこで今後注目をされていくのが『シニア採用』という超即戦力人財の採用です。なぜシニア採用が注目されていくのか、2つの理由について説明します。
働く意欲が高く離職率も低い傾向にあり、職場の活性化につながるため
日々技術職の方とお会いしておりますが、建設業界で働く方の「建築愛」を強く感じます。その中でもシニア層の求職者からは、経験が長い分、より一層建築に対する想いを感じるシーンが多いです。業界の良い面、改善が必要な面を熟知しています。
また、バブル時代、バブル後の厳しい時代など、さまざまな経験があるからこそ「やりがい」や「地図に残る仕事への誇り」に対して想いが強いです。そのため、責任感のある社内・社外でのコミュニケーターとしての活躍が期待できます。
豊かな経験や技術、人脈があり、企業にとって即戦力となるため
シニア層の多くは、学校を卒業後20~30年建設業界に携わっています。そのため、採用時、各企業が必須条件としている「経験」・「技術」・「資格」はもちろんのこと、業界経験が長いからこそ生まれる「人脈」をお持ちのケースが多く、企業にとって非常にありがたい存在になりえます。
弊社からご紹介した50代後半の施工管理者を採用された企業では、「人脈」以外に「社長の心のよりどころ」になったと喜びのお言葉を実際にいただいております。日々「会社の経営」や「社員の就業態度」など多くのことを考える必要のある社長ですが、自身より人生経験も業界経験も長いシニア層の方に、相談にのってもらえることが有難いとのことでした。
転職相談に来られるシニア層の方からは、「元気で動けるうちは積極的に働きたい」という声が数年前に比べ、確実に多く寄せられています。一方で、クライアントからは「若手の建設業離れがさらに深刻になった」、「年齢の上限を気にせずに有能な有資格者・経験者がいれば、提案してほしい」という話が増えています。
建設業界の環境や人材のモチベーション、健康年齢は、目まぐるしく変化しており、近い将来『シニア採用が当たり前の世の中になる』と確信しております。
建築に対しての熱い想いをお持ちの方や、再雇用で裏方業務になったがまだまだ最前線で日本の建設業界を盛り上げていきたいという方は是非LHH転職エージェントにご相談ください。精一杯全力で転職のサポートをさせて頂きます。
(※1) 出典 国土交通省ホームページ「建設産業の現状と課題」https://www.mlit.go.jp/common/001187379.pdf, P16 技能労働者の推移, (参照2020-01-22)
(※2) 出典 総務省統計局ホームページ「労働力調査(基本集計)2019年(令和元年)11月分」https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/index.html, 統計表 第4表 「主な産業別就業者数(エクセル:21KB)」, (参照2020-01-22)
LHH転職エージェントの強み
今回ご紹介した事例以外にも、たくさんの職種で実績事例があります。施工管理・設計など建設不動産職での転職をお考えの方はぜひLHH転職エージェントまでお気軽にご相談ください。
コンサルタント
新卒でアデコに入社後、エリアマーケティング部門での新規開拓営業を経験。現在は、建築業界に特化し、施工管理、設計、営業のキャリアコンサルティングを担当する。求人紹介を行うだけでなく、転職という大切な岐路を一緒に歩ませていただく重要性を認識し、 求職者の方にとって本当の意味での『良い転職』を精一杯全力でサポートしている。