医療機器営業で身につくスキルは？　～求める働き方によって扱う商材は変わる～

現在、日本は超高齢社会です。そのため、医療業界は無くてはならない存在です。医療業界は、元々景気の変動や天災に関係なく、常に需要がある業界でしたが、時代の後押しもあり、これからも長くにわたり継続して需要が見込まれています。

医療業界では昨今、様々な変化が起きています。例えば、医薬品メーカーでは長らく主力を務めてきた製品の特許切れ、ジェネリック医薬品の台頭、デジタル社会の発達によるMR不要論などです。医療機器メーカーでは、再生医療、AIやIoT、ロボット技術の発展等による技術革新が顕著な状況です。

今回は、今後更なる発展の見込める医療機器業界で活躍できる、医療機器営業に焦点を当ててみます。

皆さんは医療機器と聞いたら何を思い浮かべますか？

レントゲンやMRI、はたまた手術に使用するメスでしょうか。体内に埋め込むペースメーカーを思い浮かべる方もいるでしょう。どれも正解で、人それぞれ医療機器という単語に持っているイメージは違うと思います。これ以外にも、ガーゼ、点滴チューブ、手術で使用するゴム手袋なども医療機器です。

医療機器と一口にいっても、さまざまな種類があり、大きく3つに分けることができます。その3つのうちどの種類の医療機器に携わるかによって、身に付くスキルが変わってくるので、そのお話しをしましょう。

一つ目は「高額な医療機器」です。
CTやMRI、レントゲン機器など大型医療機器や手術台やベッドなどの備品、人工呼吸器や全身麻酔器など生命維持装置がこれにあたります。高額であるため、翌年度やそれ以降の予算を見越して長期的に折衝を続ける必要があります。また、医師だけではなく、事務方などさまざまな関係者を取りまとめて話を進めていく必要があります。導入が決定した時は金額も大きいため、大きな達成感が得られます。折衝相手もさまざまな立場の人になるため、折衝、調整能力が身に付きます。

二つ目は手術に使用されることが多い、「学術系の医療機器」です。
心臓疾患に使用するバルーンカテーテルやステント、ペースメーカー、整形外科治療時に使用するインプラントなどがこれにあたります。これらの製品を担当する場合、手術前の機器選定から、手術室で立会いをし、機器操作のアドバイスを行うなど手術が無事に行われるように学術のサポートをします。医師と同等レベルで話す必要が出てくるため、非常に専門的で高度な知識が身に付きます。

三つ目は「消耗品系の医療機器」です。
ガーゼや点滴チューブ、注射針などがこれにあたります。消耗品系の医療機器は一つ一つ売るものではなく、箱単位で売るものになります。折衝相手は医師ではなく、看護師や事務方の場合が多いです。身近な製品も多いため、医療機器営業が未経験でも扱いやすい商材です。また、患者さんにとっても身近な製品が多いので、世のため、人のために貢献していることを実感しやすいです。消耗頻度を把握して定期的に声がけするなど、顧客に寄り添ったキメの細かい営業スキルが身に付きます。

医療機器営業と一口に言っても、扱う商材によって必要な知識・スキルは異なります。例えば「手に職をつけたい。」「専門性を身に付けたい」などとお考えの方は、高度な知識やスキルが必要となる学術系の医療機器営業を目指すのをおすすめします。医師と会話を重ねるには経験や知識が必要です。それらが将来医療業界で必要とされる専門性やスキルとなります。
また、未経験から医療機器営業に携わりたいとお考えの方は、消耗品系の医療機器営業でまず経験を積むことをおすすめします。

医療機器営業としてどのようにステップアップしていけばいいのか悩まれた場合は、ぜひLHH転職エージェントにご相談ください。ご意向をじっくり確認させていただいた上で、適切な求人紹介をさせていただきます。