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現場で実感する成長と手応え──転職の決断とポーラでの挑戦
宮川:
まず高橋さんにうかがいます。現在所属されているPS事業部の主な業務について教えてください。
高橋様:
PS事業部は、百貨店、駅ビル、路面店といったチャネルでの事業を展開している部署です。私はその中で、主に百貨店向けの営業職として勤務しています。
業務内容としては、取引先の百貨店で取引先担当者やポーラの美容部員の方々と連携して、各店舗の強み・弱みを分析して店舗活動を支援することです。すなわち、売上向上を目指した施策の立案と実行が主な役割です。
また、新規出店や店舗改装の際には、取引先との交渉や調整も行っています。宮川:
転職されて約半年が経ちましたが、前職での業務内容や転職の理由についてもお聞かせください。
高橋様:
前職は外資系の化粧品販売会社で、同様に百貨店営業を長く担当していました。その後、営業戦略部門に異動し、店舗の営業戦略や新商品の販売促進プランの策定などに携わっていました。
転職を考えるようになった理由は2つあります。
1つ目は、前職で百貨店ビジネスを縮小する方針が打ち出され、店舗撤退の交渉やコスト・人員削減など、守りの業務が中心になってしまったことです。もちろんそれも重要な仕事ですが、私はやはり事業の成長に貢献できる仕事がしたいという思いがありました。
2つ目は、外資系企業ということもあり、戦略がグローバルに一貫していて、トップダウンの社風が強かったことです。個人の裁量が小さく、自分の考えを仕事に反映しにくい環境だったため、お客様と向き合う中で自らのアイデアを形にできる場を求めて転職を決意しました。宮川:
ご自身のアイデアを生かし、裁量をもって主体的に動ける環境かどうかという点が、重要なポイントだったのですね。
実は、高橋さんのご経歴を拝見した際にも、そうした価値観を大切にされているのではないかと感じていました。ポーラでは、単に商品を販売するのではなく、お客様一人ひとりと丁寧に向き合いながら、ブランドの価値や想いをしっかり届けていくことを大切にされています。高橋さんも「もっとお客様と向き合える環境で働きたい」とお話しされていて、その想いがポーラの方向性とぴったり重なると感じたんですね。だからこそ、自信を持ってポーラをご紹介できました。
最終的に転職先としてポーラを選ばれた決め手は、どのような点だったのでしょうか?高橋様:
同じ業界にいたので、ポーラについては以前から一定の知識がありました。商品力が高く、シワ改善など新しい市場を切り拓くなど、ビジネス展開が非常に積極的だと感じていました。
その中でも特に魅力を感じたのは、ポーラの理念や考え方が、店舗運営や商品の販売手法にしっかりと表現されていることです。たとえば、店舗を「お客様に特別な体験を提供する空間」として重視しており、それがラグジュアリーな店装にも反映されています。そうした姿勢に強く惹かれ、「この会社で働いてみたい」と思ったのが、決め手となりました。「陽」と「和」でつながる職場─ポーラらしい温かさとたくましさ
宮川:
元林様は、自社の特色や魅力をどのように捉えていますか。
元林様:
一言で表すなら、「美意識を持っている会社」だと思います。「美意識」と聞くと、美的センスやおしゃれ感度のように捉えられがちですが、ポーラがいう「美意識」とは、その人ならではのものの見方や感じ方で発信したり、周囲を惹きつけたりする力と定義されています。
ですので、同じ出来事に対しても「あなたはどう見る?」「君はどう思う?」と、一人ひとりの意見を大切にする会社です。そうした“個”を尊重する姿勢が、ポーラらしさだと感じています。宮川:
それとも関連しますが、社内の雰囲気はいかがですか?
元林様:
端的に言い表すと「陽」と「和」という2つの漢字で表せると思います。中途入社の方からも「皆さん明るいですね」と言われることが多くて、以前はあまり気にしていなかったのですが、実はそれがポーラの大きな特徴なのでは、と最近では思うようになりました。
仕事をしていれば、時に衝突したり、うまくいかないこともありますよね。でも、そうした場面でも「でも、やるしかないよね」「じゃあ、腹をくくっていこう」みたいな前向きな雰囲気で進んでいくんです。その明るさやたくましさが、ポーラらしい気風だと感じます。宮川:
なるほど、「陽」という言葉がしっくりきますね。もう一つ挙げられていた「和」についても、ぜひ詳しく聞かせてください。
元林様:
はい。「和」というと「和やか」「仲良し」といった印象を持たれるかもしれませんが、弊社の「和」は少し違います。お互いの存在をしっかりと見つめ合い、尊重しながら関わるという意味合いです。
たとえば、相手の提案に納得がいかない部分があっても、「この部分はいいよね」とポジティブな面をきちんと見つけて伝える、そういうコミュニケーションが自然に行われています。宮川:
「良いところを見つけて伝える」というのは、化粧品会社らしいですね。
元林様:
おっしゃる通りです。たとえば、店舗で「肌のシミをどうにかしたい」と相談されるお客様がいた場合、普通なら「では、シミをケアするためにこうしましょう」と提案するかもしれません。
でも、ポーラではまず「どんな肌を目指していますか?」「理想の状態はどんなイメージですか?」と、必ずその方の“なりたい姿”をお聞きします。悪い部分を直すというより、「この方がいきいきと輝ける状態とは何か?」を考える。そうしたカウンセリングスタイルが、社内全体の仕事に対する姿勢にも反映されていると思います。協働から生まれる価値─仲間とともに築くポーラでの働きがい
高橋様:
さまざまな立場のステークホルダーと連携して仕事を進める面白さに魅力を感じています。売上を伸ばすというのは、決して一人の力で成し遂げられるものではありません。取引先の方々をはじめ、店頭でお客様と接する美容部員の皆さん、さらには社内の関連部署との協力も不可欠になっております。
そうした関係者の皆さんと信頼関係を築き、同じ目標に向かってともに取り組み、そしてそれを達成していく―そのプロセスに大きなやりがいを感じています。宮川:
入社前と比べて、ポーラに対する印象は変わりましたか?
高橋様:
むしろ、入社前のイメージ通りでした。入社当初から多くの仕事を任せていただいていますし、先ほど元林さんもおっしゃっていたように、「どう思う?」と意見を求められる場面が本当に多いです。それも、所属部署に限らず、さまざまな場面でです。
そうした社員同士のやりとりの中から、新しい発見や着想が生まれることもあります。案件ごとに自然とチームが組まれるような感覚があり、それも、個々の意見や提案を受け止めて形にしていこうとする環境が整っているからこそだと思います。宮川:
元林様は、ポーラで働く中で、社員の皆さんにどのような働きがいを見出してほしいと考えていますか?
元林様:
先ほど高橋さんからもお話がありましたが、部署を越えて自然に人が集まり、相談しやすい風土があるのは、ポーラの大きな特徴です。その環境を存分に生かしてほしいですね。
また、弊社では社員やステークホルダー、お客さま、一人ひとりに対して誠実に向き合うことを大事にされていると感じます。そして「誰にでも可能性がある」ということを信じる姿勢も根底にあります。そうした価値観を共有しながら仕事に取り組むことで、働きがいにつながっていくのではないかと思います。アート面接─ポーラの採用が見る“その人らしさ”
宮川:
少し話を戻しますが、高橋様はポーラに転職される際、ご自身の強みをどのようにアピールされたのでしょうか。
高橋様:
交渉力とプロジェクト推進能力です。先ほどもお話ししたように、前職では店舗の撤退交渉やコスト・人員の削減といったプロジェクトを多く担当していました。特に、ネガティブな内容を含む交渉ほど、難易度が高くなります。最終的な着地点を見据えて計画を立て、交渉を進めていく。そして、想定外の事態が起きた際には、迅速に対応する必要があります。そうした経験を通じて培ったこの2点を、自分の強みとしてアピールしました。
宮川:
ポーラの面接で、特に印象に残っていることはありますか?
高橋様:
「アート面接」です。
宮川:
アート面接とは、どのようなものですか?
元林様:
面接の直前に一枚の絵画を見ていただき、その絵をどう感じたかをプレゼンしてもらう、という形式です。
同じ一枚の絵を見ても、そこから感じとる印象や、どんな背景やストーリーを洞察するかは人それぞれで全く異なります。その違いに、その人らしさやものの見方、感じ方が表れるんです。
つまり、その方がどのような人生を歩んできたのか、その一端を垣間見ることができるのが、この面接のねらいです。求めるのは美意識と探究心を携え、チームで共創を楽しむ人材
宮川:
ポーラは、ブランドとしての高い認知度に加え、独自のビジネスモデルや大切にしている価値観、お客様との丁寧な向き合い方、そして柔軟な働き方や社員の皆さんの誠実なお人柄など、多くの魅力を備えた企業です。
求職者が企業を選ぶ傾向が強まる中で、「他の化粧品ブランドではなく、ポーラで働きたい」という声をいただくこともあり、転職を支援する立場としても、自信を持ってご紹介できるポイントだと感じています。
そんな魅力あふれるポーラが、採用において求める人物像とは、どのようなものなのでしょうか。元林様:
もちろん、一定の能力や専門性は求めますが、それ以上に重視しているのが、その方の「美意識」やパーソナリティです。新たな仲間として迎えるうえで、その方がどのような価値観を持ち、仕事にどのような思いを抱いているかを大切にしています。
また、人に対する好奇心や探究心も非常に重要です。探究心がなければ、良い仕事は生まれてきません。そして、当社ではチームで取り組む仕事が多いため、他者との協働や共創におもしろさを感じられる方かどうかも、大きなポイントになります。宮川:
入社後の成長支援として、「人材成長プログラム」や「未来研究会」などの仕組みも整備されていますね。
元林様:
たしかに、そういった制度は充実してきていると思いますが、実は一番の成長の機会は“日々の経験”なんです。
たとえば、上司や同僚と何度も壁打ちを繰り返しながらブラッシュアップしていくこと。あるいは、より良いものを目指して、期限ギリギリまで粘り抜く姿勢。そうした過程が人を成長させると考えていますし、それは採用選考でも重視している点です。
また、部署横断でさまざまな仕事を経験できるのも、当社の魅力のひとつです。「ちょっと相談してもいいですか?」と声をかければ、誰でも快く時間を取ってくれます。そうしたやり取りから、自分とは異なる視点やスキルが加わり、アイデアがより洗練されることも多いですね。
部門を超えたオフィシャルなプロジェクトにアサインされることもあり、そうした機会を通じて成長していける環境が整っています。宮川:
では最後に、転職を検討している方にメッセージをお願いします。
高橋様:
繰り返しになりますが、ポーラはチームで仕事に取り組む風土が根付いています。仲間と共に新しい価値を創造していくことに魅力を感じる方にとって、最適な環境だと思います。
元林様:
ポーラ・オルビスグループには、「感受性のスイッチを全開にする」というグループ理念があります。論理やスキルだけではなく、その人自身の感性や洞察といった部分も大切にする企業風土がありますので、人間らしさを発揮して働ける会社だと感じています。
PCに向かい合うだけの業務に物足りなさを感じ、自分の感性をもっと生かしたいと考えている方は、ぜひ弊社の採用にチャレンジしていただきたいです。
また、今年1月には小林琢磨が新たに社長に就任し、7月からは人事制度も刷新されます。より大きな役割や挑戦の機会が広がるフェーズに入っていますので、今後の展開にもぜひ期待していただきたいと思います。宮川:
ポーラの社風と求める人材像がよくわかりました。ありがとうございました。
部署・チームを超えた多様な連携で、自己の感性を生かせる職場環境が魅力

株式会社ポーラ(以下、ポーラ)は、「Science. Art. Love.」を企業理念に掲げる化粧品の製造販売大手です。全国の有名百貨店やファッションビルにポーラコーナーを展開するほか、エステ・カウンセリング・化粧品販売を融合させた店舗「POLA THE BEAUTY」を展開するなど、対面でのダイレクトセリングに注力しているのが特徴です。
同社は、2029年に迎える創業100周年に向けて、次なる成長戦略に取り組んでいます。
社員一人ひとりの意見や提案を尊重する社風のもと、部署横断的な業務に携わる機会も多く、幅広い知見とスキルを身につけられる環境が魅力です。

企業情報
有名百貨店などのポーラコーナー91店舗を含め、全国に展開する店舗数は約2,500店、店頭でお客様に寄り添う「ビューティーディレクター」は、2024年12月末時点で約19,000名にのぼります。こうした事業基盤を生かし、お客様との接点を何より大切にしてきた企業です。
「リンクルショット」により、日本でシワ改善市場を切り拓いたことは広く知られており、現在も新規出店や既存店舗のリニューアルに力を注いでいます。
トピックス
2025年1月に就任した小林琢磨社長は、顧客データの有効活用によってお客様との接点をさらに深めるとともに、ECへの出店をはじめとする販売チャネルの多角化に積極的に取り組む方針です。加えて、2025年7月には人事制度の刷新が予定されており、新たな業務に挑戦できる機会の拡大が見込まれています。
■社員一人ひとりの考え・意見を尊重する社風
社員同士の対話が活発で、互いの考えや意見に耳を傾け、それを業務に反映させていく風土が根づいています。
■部門や役職を越えて相談し合える環境
チームとしての一体感が強く、部門・部署間、さらには上下関係の垣根を越えて、誰とでも気軽に相談できる雰囲気があります。
■異なる業務領域の社員との協働・共創の機会が豊富
多様な分野のメンバーで構成されるプロジェクトが数多く、専門外の知識やスキルを吸収できる成長の機会となっています。
■キャリアアップを後押しする研修制度の充実
自主的な学びを支援する「ポーラ人材成長プログラム」、リーダーシップを育成する「未来研究会」、多彩な研修制度がキャリア形成を支えています。
■求められるのは「明るく、粘り強く」取り組む姿勢
社内は常に明るい雰囲気に包まれています。その一方で、あきらめずに課題に挑む粘り強さや、好奇心をもって物事を探求する姿勢が、ポーラで活躍するうえで大切な資質とされています。
インタビュー
個々が持つ美意識をチーム力に生かして、商品・サービスに反映する協働・共創の喜び

お話をうかがった方
株式会社ポーラ
(写真中央):人事戦略部 部長 元林由喜様
(写真右):PS事業部営業チーム 高橋翼様
ポーラでは、社員同士の対話が活発に行われていることが特徴のひとつとして挙げられていました。その根底には、社員一人ひとりが持つ美意識を尊重し、その感性を商品やサービスへとつなげていく企業風土があるようです。
今回は、同社の特色や仕事のやりがいについて、人事戦略部 部長の元林由喜様、LHH転職エージェントを通じて入社されたPS事業部の高橋翼様のお二人に、弊社コンサルタント・宮川智樹(写真左)がお話をうかがいました。
企業概要
名称 |
株式会社ポーラ |
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ホームページ | |
代表者 |
代表取締役社長 小林 琢磨 |
設立 |
1946(昭和21)年 7月11日 |
資本金 |
110百万円 |
事業所 |
本社:東京都品川区西五反田2-2-3 |