30代アルバイトから正社員への転職|接客からITエンジニアヘ|転職事例

「願えば叶う」。この仕事をしていると案外あるものだなと感じます。体調不良により退職しそのまま1年間は休養。その後はアルバイトを転々…というキャリアの30代のお客さま。一度つまずいてしまった人であっても、再出発する気持ちがあれば転職で実を結ぶことができます。そこで、再起を果たした転職事例について紹介します。

30代、アルバイト生活から抜け出したい

31歳男性。

旧)アミューズメントホールでの接客アルバイトで、年収は300万円。

新)総合電機メーカーの運用・保守専門会社でプログラマー(PG)として年収400万円。

転職希望のお客さまは、コンピュータ専門学校で4年間プログラミング言語を学んだという経歴の持ち主です。専門学校卒業後は、小規模なSIer会社でシステム設計開発を5年間経験し、大手自動車メーカー向けのポータルサイト運営にも携わってきました。

しかし、残念ながら体調不良によって、そこでの仕事を続けることは困難になってしまいます。結果的にはPGを諦め、退社するに至ります。
さらに闘病生活は約1年に及び、その間は仕事をすることができませんでした。働ける状態になってからは、畑違いの接客係のアルバイトを数社経験したというのが職歴です。

「もう二度と正社員にはなれないのではないか」

体調不良によってPGとして正社員で働いていた生活を続けられなくなり、その後アルバイトで生計を立てていましたが、30歳を越えて将来に対する不安が大きくなったと言います。

闘病生活でつまずいたことを乗り越えて再起をしたいと考え、転職活動をする必要があると思い至ったことが転職を決意した理由です。
「もう二度と正社員にはなれないのではないか」という諦めの思いと、「自分にはどうすることもできない」という無力感・焦燥感を抱きながら弊社を訪れました。

転職活動の状況を確認すると、積極的に正社員求人に応募するも闘病生活などによるブランク期間がネックとなって書類選考の通過ができず苦戦していることがわかりました。
「もう無理なのだろう」と自暴自棄になっている状況でした。一方でそれでもなんとか今の状況から抜け出したいと、藁にもすがる思いでプロの転職コンサルタントを利用してみてはどうかと考え、登録してくださったそうです。

負け癖をなくすことから始めた転職活動

お客様の悔しい気持ちと再起にかける思いに共鳴し、なんとかしたいと強く思いました。
まずしたことは、「負け癖をなくす必要があること」をお伝えしました。そして、自分が変わらないと何も始まらないと訴えかけて、転職に対する強い気持ちを持ってもらうことにしました。

このような精神論的な話をお客様とすることは、こちらも勇気がいります。
レジュメアドバイスのようなものは聞く耳を持ってくれますが、この手の話はお客様の心の中にズカズカと入るようなものでもあるので、お話しするときは慎重になります。お客様との関係性が壊れて、そのまま疎遠になってしまうこともありうるからです。
ただ今回は、どうしても転職を成功させてほしかったので踏み込むことを選び、お客さまも真摯に耳を傾けてくれました。

ただ現実は厳しく、書類選考に通らないことが続きました。2カ月間は成果があがらず、途中で何度もくじけそうになることもありました。
2カ月間も応募していくと、さすがに応募できる求人自体がなくなってきます。
すっかり落ち込んでしまっている頃、お客様のもとへ初めて書類選考通過のご連絡が届きました。

自分のことのように私もうれしくて仕方がなく、よく覚えています。
お客様の喜ぶ顔が目に浮かび、浮かれるような気持ちを抑えながら、ご連絡をしました。
一方で唯一書類選考を通過した企業があり、ここが勝負どころということで気を引き締めてポイントをお伝えしました。

職務経歴上のウィークポイントをカバーして話すことの大切さをお伝えし、企業側の視点を取り入れた面接対策を繰り返し実施しました。
その結果、見事に実を結び転職することが決まったのです。

正社員であることはアルバイト生活を抜け出して再起を図るためには、当然譲れない条件でした。
もともとPGの仕事は好きで、それがいやで辞めたわけではありません。そのため過去のPG経験が活かせ、将来的にも専門性を高めることができる可能性があることは、まさにピッタリの仕事でした。

企業側の視点

名古屋地域にある転職先企業は、経験者が少なく採用にも苦戦していました。
ITエンジニアは慢性的な人手不足で、メーカーが多い東海・名古屋圏も例外ではありません。

そこで、今回企業に対して行ったことは2つあります。
1つは採用に苦心しているからこそ条件を緩和することです。もう1つはIT領域を得意とする経験値が高い転職コンサルタントが直接会って面談しているおすすめできる人材であること、経歴などに関しては問題ないため面接を確約して欲しいことを明確に伝えたことです。
企業もよい人材の採用のために協力や譲歩してくれることも多いのです。

こうして、再起のチャンスを手に入れたお客さま。「願えば叶う」ことは、この仕事をしていると案外あるものだなと感じます。

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