拡大するRPO（採用代行）。効果的な活用方法とは？

RPO（Recruitment Process Outsourcing）は、採用アウトソーシングとも呼ばれ、企業の人材採用を成功させるための採用代行サービスです。企業は、計画立案から母集団形成、応募者対応、選考まで、採用における業務を一括してRPOサービス提供会社に委託することができます。

近年、このRPOサービスの需要が高まりつつあります。
採用アウトソーシングマーケット全体を見ると、2021年度は2020年度に比べ11.2％増大しており、今年度も引き続き拡大が見込まれます。
出所：（株）矢野経済研究所「採用アウトソーシング市場に関する調査（2021年）」2022年3月15日発表

実際、弊社（LHH）のRPOサービス受託数（企業数）も、2022年5月時点で昨年同期比2.3倍となっており、年間では約4倍に増加するペースで推移しています。

このような急拡大の背景には、企業の採用意欲の高まりがあります。
厚生労働省によると、コロナ禍において有効求人倍率は一時0.99倍となったものの、2022年3月には1.22倍まで回復してきており、採用活動が活発化している状況をうかがい知ることができます。
弊社が所有する人材紹介の求人数も、5月時点で昨年同期比120％と大幅に増加。特にIT関連職は同130％と、DXやIoTに関するIT人材の獲得競争が昨年以上に加熱しています。

その状況下で、各企業は今までの独自の採用活動に限界を感じ、新たな採用スキームを模索した結果、採用アウトソーシングサービスへの注目が高まったのです。

RPO（採用代行）で依頼できる範囲・解決できる課題

RPOを活用するときに、どの業務をアウトソースするかは、各企業の課題・業務内容・目的により異なります。
また、各RPOサービス提供会社は、請け負える業務に差があるのが実情です。

【一般的な採用プロセス】
どの業務をアウトソースするのかは各社異なる

• 解決したい課題は？
• アウトソースする目的は？（人件費、業務負荷、予算、etc）
• アウトソースする業務は？（会社独自の業務、一般業務、etc）
• 採用に関するコンサルティングも必要？

よくある採用課題には、下記が挙げられます

• 人事のリソースが足りない
• 採用ノウハウが足りない
• 母集団形成が上手くいかない
• 内定辞退が多い

これらは、RPOの活用で解決する課題の1つです。
特に採用ノウハウに課題がある場合は、コンサルティングサービスの提供も可能な会社に相談するとよいでしょう。

では、具体的にどのようなアウトソースが可能なのでしょうか。
導入事例として、弊社が対応した企業様のケースをご紹介します。

RPO導入の具体的な事例

大手産業機器メーカー

人事部門の人員不足により採用目標の達成が危ぶまれ、また専門職種採用の経験・ノウハウを持つ採用担当者が不在の状況の中、一連の業務を受託。

【RPOのポイント】

1. ●
   業界・職種専門性のあるRPOコンサルタントが担当
2. ●
   一連の業務を一括運営（求人票作成、面接同席、オファーレター、入社前後手続き）
3. ●
   人材紹介会社管理・採用プロセスを改善

＜対応範囲＞

国内エネルギー関連企業

新卒採用を担当していた唯一の社員が退職。担当者不在の状況の中、同時に新卒採用に関するノウハウの蓄積がなく、採用手法が確立していないという課題も顕在化。そこで、将来的な採用の内製化も視野にいれつつ、短期的には一連の採用プロセスを受諾し対応しつつ、並行してマニュアル作成など採用ノウハウを提供。

【RPOのポイント】

1. ●
   新卒採用に専門性を持つRPOコンサルタントを1名配置
2. ●
   募集活動、エントリー対応、1次・2次面接支援、採用決定に至る全プロセスを受託
3. ●
   採用活動終了後、業務マニュアルを作成し提供

まとめ

今後、優秀な人材を継続的に採用する為には、「社員の採用は自社で行う事が当たり前」という考えを見直し、アウトソースを効果的に活用する事が有力な選択肢の一つになりつつあると言えるでしょう。
RPO（採用代行）サービス提供会社は、単なる業務代行に留まらず、コンサルティングサービスを提供している場合もあります。
RPOを活用することで、自社では気づけない採用課題の洗い出し・再検討を行え、自社の弱みを補うこともできます。

LHHは、人材紹介会社ならではの転職マーケットに基づいた採用ノウハウのご提供や採用課題解決のご提案など、コンサルティングも含めたより付加価値の高いRPOサービスをご提供しています。

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