ソーシャルリクルーティングとは? SNSを使った採用のメリット・デメリット

#ソーシャルリクルーティング

ソーシャルリクルーティングとは? SNSを使った採用のメリット・デメリット

ソーシャルリクルーティングは、企業の採用活動にSNSを活用する比較的新しい採用法です。この記事では、ソーシャルリクルーティングがどのようなものか、その概要やメリット・デメリット、活用できるSNSの種類などについて解説します。さらに具体的なやり方やコツ、企業の取り組み事例についても紹介します。

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ソーシャルリクルーティングとはSNSを活用した採用活動のこと

ソーシャルリクルーティングとは? SNSを使った採用のメリット・デメリット

ソーシャルリクルーティングとは、Instagram やX(旧Twitter)などのSNSを活用した採用手法です。日本では2010年頃からIT企業を中心に広がりはじめ、とりわけ新卒採用の手法としてトレンドとなっています。
就職活動を行う20代前半にとって、SNSは日常的に利用する身近なツールです。SNSを用いて自社の雰囲気や価値観を効果的に発信するソーシャルリクルーティングは、従来の人材採用よりも費用を抑えつつ、求職中の方に効果的なアプローチが期待できます。

ソーシャルリクルーティングに最適なSNSの種類

ソーシャルリクルーティングでは、主に以下のようなSNSがよく利用されています。

  • X(旧Twitter):短文での投稿と拡散性の高さが特徴
  • Instagram:画像や短い動画を活用したビジュアルコンテンツが中心
  • YouTube:企業説明や社員インタビューなどの動画発信に適している
  • LinkedIn:中途採用や専門人材の獲得に適したビジネス特化型
  • Facebook:実名制で信頼性が高い
  • LINE:日本でとくに普及している

SNSによって投稿スタイルやユーザー層などが異なるため、自社の採用戦略に合った最適なプラットホームを選択することが重要です。また、複数のSNSを併用することで広く認知されやすくなりますが、管理が煩雑になりやすいので注意が必要です。

ソーシャルリクルーティングはダイレクトリクルーティングの一部

従来の一般的な採用手法は、企業が求人広告を掲載し、応募を待つという受け身的なスタイルでした。しかし、ダイレクトリクルーティングは、手段を問わず、自社が魅力を感じる人材へ企業が直接アプローチしていく能動的な採用手法です。つまり、採用手法の分類から言えば、ソーシャルリクルーティングはダイレクトリクルーティングの一種です。

ソーシャルリクルーティングのメリット

ソーシャルリクルーティングとは? SNSを使った採用のメリット・デメリット

ソーシャルリクルーティングを導入する主なメリットとしては、採用コストの抑制、ミスマッチの回避、自社の認知度向上の3つが挙げられます。

採用コストを抑えられる

ソーシャルリクルーティングの大きな魅力のひとつは、採用コストを抑えられる点です。求人広告などを利用する場合とは違い、SNSは無料でアカウント開設できるプラットホームであるため、費用を抑えて採用活動を展開できます。外部業者に依頼せず、自社で写真や動画などを用意すれば、運用コストもそれほどかかりません。

ミスマッチを回避しやすい

SNSを使えば、テキストに加えて、写真や動画などでも自社の情報を効果的に発信できます。また、採用候補の方の投稿をチェックすることで、その人柄を知ることも可能です。お互いのことを事前に深く知ることは、「実際に入社してみたら想像と違った」といった入社後のミスマッチを回避するのに役立ちます。

企業の認知度を高められる

ソーシャルリクルーティングには、採用活動を行うと同時に企業の認知度を高められるという副次的な効果もあります。SNSの特徴である拡散性を活用することで、求職中の方だけでなく多くの方々に企業の情報を届けることが可能です。さらに「社員が楽しそうに働いている会社」といった好印象を与えられれば、自社のイメージアップにもつながります。

ソーシャルリクルーティングのデメリット

ソーシャルリクルーティングには多くのメリットがある一方で、「成果が出るまでに時間がかかる」「炎上リスクがある」など、注意すべきデメリットも存在します。

成果が出るまでに時間がかかる

ソーシャルリクルーティングは、成果が出るまでに一定の時間を要します。とくに、フォロワーや閲覧者数が少ない初期段階は、投稿内容が採用ターゲットに届きにくいです。仮にターゲットに投稿が届き、自社に興味を持ってもらえたとしても、すぐ応募してくれるとは限りません。そのため、目に見える成果を得るまでには時間がかかることを認識しておきましょう。

炎上リスクがある

SNSを活用する以上、炎上リスクにも注意が必要です。しっかりコンプライアンスチェックをしていても、予期せぬ誤解が生じるリスクはゼロではありません。SNSでの炎上は、企業イメージのダウンにつながり、採用活動にも悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、SNS投稿の内容や表現には細心の注意を払いましょう。

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ソーシャルリクルーティングの実践法

ソーシャルリクルーティングとは? SNSを使った採用のメリット・デメリット

ソーシャルリクルーティングの導入に際しては、事前に計画を立てて、しっかり管理運用していくことが求められます。以下の手順に従って計画を立てましょう。

1. 目的とターゲットを決める
最初にソーシャルリクルーティングの目的とターゲットを設定します。ターゲットの年齢層やスキル、求める価値観などを具体的に定めておくことで、使用するSNSや投稿内容などの選定がしやすくなります。

2. 利用するSNSを選定する
上記の目的とターゲットに合わせて、利用するSNSを選びます。なお、複数のプラットホームを利用したい場合でも、管理運用の負担を考えて、まずはスモールスタートではじめましょう。

3. 運用ルールを決める
SNSを効率的に運用するためには、事前に運用ルールを設定することが重要です。具体的には、更新頻度、投稿内容の方向性、返信のタイミング、投稿内容のチェック体制などを明確に決めておきましょう。

4. 投稿を開始する
運用ルールに基づき、投稿を開始します。SNSでは「いいね」などのリアクションが確認できるので、どの投稿がターゲットに響いているのかを分析し、継続的な改善に役立てましょう。

5. 採用候補の方とコンタクトを取る
投稿内容に興味を持った方から採用について問い合わせがきたら、迅速に対応します。自社をフォローしているユーザーの中に「これは」と思う人材がいるときは、直接コンタクトを取ってみましょう。

ソーシャルリクルーティングを成功させるポイント

ソーシャルリクルーティングは、適切な運用と継続的な改善が成功の鍵を握ります。採用活動の成果につなげるには、以下のポイントを押さえることが重要です。

運用ルールを定める

ソーシャルリクルーティングを実施する際には、運用ルールの明確化が欠かせません。投稿内容や更新頻度、返信対応のタイミングなどを細かく設定し、運用体制を整えましょう。たとえば、投稿内容に問題がなくても、深夜にSNSの更新が行われていたら、ユーザー側は「ブラック企業なのでは?」と疑いを持つ可能性があります。さまざまな懸念事項を洗い出したうえで、あらかじめ運用ルールを決めておくことで、炎上リスクの抑制やスムーズな運用が実現しやすくなります。

定期的に情報の更新と分析を行う

ソーシャルリクルーティングの効果を上げるには、定期的に分析・改善・情報の更新を行いましょう。魅力的な投稿が乏しい状態では、ユーザーの関心を引くことは困難です。閲覧回数や投稿に対する反応を分析し、どのようなコンテンツが効果的かを把握し、その後の投稿に反映しましょう。反応がどうしても薄い場合は、投稿内容だけでなく、プラットホームの再考も必要です。

ソーシャルリクルーティングを実践している企業の事例

ソーシャルリクルーティングを積極的に活用している企業として、三井住友カード株式会社、株式会社ニトリ、株式会社サイバーエージェントの事例をご紹介します。

1.三井住友カード株式会社
三井住友カード株式会社の採用Instagramアカウントでは、各部門の業務内容や社員の一日、社員インタビューなど、入社後の具体的なイメージを持てる投稿が中心です。これにより、応募者は企業文化や職場環境をより深く理解できます。
参照: 三井住友カード株式会社 (新卒採用アカウント)
https://www.instagram.com/smcc_recruit/

2.株式会社ニトリ
株式会社ニトリはInstagramで、教育研修の充実をアピールする投稿をしています。また社員インタビューを通じて、リアルな社員の考え方や人柄を応募者に伝えています。
参照: ニトリ新卒採用公式|キャリア支援
https://www.instagram.com/nitorishinsotsu/

3.株式会社サイバーエージェント
株式会社サイバーエージェントの採用Instagramアカウントでは、25卒の内定者が積極的に情報を発信しています。内定者の視点で、就職活動の体験談や社内イベントの様子などを投稿し、応募者や学生に企業をより身近に感じてもらえる工夫がされています。
参照: サイバーエージェント新卒採用【公式】
https://www.instagram.com/ca_recruit_info/

まとめ

ソーシャルリクルーティングは、SNSを活用した採用活動です。そのメリットは採用コストの削減やミスマッチの回避、企業認知度の向上など多岐にわたります。その一方、成果が出るまでに時間がかかり、炎上のリスクもあるため、運用ルールを事前に決めたうえで、長期的に運用する必要があります。採用活動を強化するには、SNSだけでなく、エージェントの活用も効果的です。LHHでは、新卒採用・中途採用それぞれに対応したサービスを提供しています。ぜひお気軽にご相談ください。

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