転職は何歳まで? 男性・女性、未経験・異業種を解説! 成功のポイントも

「何歳まで可能なのか。」転職を考えたとき、年齢が頭をよぎるのは自然なことです。世間では「28歳まで」「32歳が限界」といった説もあり、焦りを感じている方もいるかもしれません。

本記事では、転職と年齢の関係と、需要が増加している業界や実際に転職を成功させるポイントなどを併せて解説します。

目次

転職に年齢制限はあるのか?

基本的には、転職に年齢制限はありません。最終的に雇用するかどうかは企業が決めるため、転職に向けたアクションはいくつになっても起こせます。

明確に「〇〇歳まで」と雇用条件で示されていなければ、採用してもらえる可能性は大いにあります。

「転職は35歳まで」とよく言われますが、実際にはそうでもありません。求人サイトや求人情報誌には、40代の人材でも可とする募集広告は多く散見されます。日本は少子高齢化が進んでいるため、転職者の年齢平均も高まりつつあります。

ただ、年齢制限こそないものの、35歳以上は若手に比べ転職が難しいのは事実です。一定の年齢以上の人材には相応の給料を支払わなくてはならないため、企業としては即戦力として活躍できる人材を採用したいと考えます。

そのため、特別なスキルや経験、実績などがないと転職は難しくなると考えられるためです。

転職者の多い年齢

総務省統計局が発表した「労働力調査(詳細集計)2021年(令和3年)平均結果の概要」によると、25~34歳がもっとも転職者が多いとの結果になっています。一方、35歳以上で転職している方も多く、65歳以上の転職者も一定数存在します。

調査結果を見ると、15~64歳までの転職者数にそこまで大きな開きはありません。65歳以上となると少なくなるものの、結果からは幅広い年代で転職者が多い事実がわかります。

「転職年齢限界説」とは

転職を検討している方のなかには、転職は28歳まで、32歳までといった話を耳にした方もいるのではないでしょうか。

このような転職年齢限界説は以前から存在しましたが、明確な根拠があるわけではありません。実際、32歳以上でも転職を成功させる方は大勢います。

28歳転職年齢限界説

仕事と年代を理論的に考えると、20代は試行錯誤しつつ自分の可能性を探る「探索」段階とされており、30代から40代半ばは職業的な専門性が固まる「確立」段階、40代半ば以降は既存のキャリアを維持する「維持」段階とされています。

28歳は専門性を確立しつつあるものの、職業的地位の安定はできていないため、自分のキャリアについて一度見直すタイミングと考えられます。これが、28歳限界説がささやかれるようになった理由です。

まずはクライアントとの打ち合わせです。どのようなイラストを求めているのかをヒアリングし、そこから得た情報をもとにラフ画を作成します。その後、クライアントにラフ画をチェックしてもらい、必要に応じて修正や変更を行ってから納品します。

32歳転職年齢限界説

30代になると役職に就くケースが多く、転職者よりも年下の社員が上司になる、といったことが起こり得ます。

上司が年下では、しっかりと信頼関係を築けない、年上の新入社員が年下の上司に不満を抱く、といった懸念があるため、32歳以上は転職が難しいと言われているようです。

ただ、近年は年齢よりも保有するスキルや実績を重視する企業が増えています。実際に、32歳以上の人材を採用、募集している企業もあるため、32歳が転職の限界との根拠はありません。

35歳転職年齢限界説

35歳で転職した場合、25年で定年になってしまいます。入社しても活躍できる期間が短く、キャリアアップも難しいといった理由から、35歳限界説がささやかれるようになりました。

また、30代半ばになると、体力や気力が20代に比べて衰える可能性があります。満足できるほどの活躍を期待できない、と考えられ採用につながらない可能性も否めません。

ただ、現在の日本は少子高齢化が著しく進んでおり、労働人口も減少の一途をたどっています。今後は今まで以上に若手人材の確保が難しくなると考えられており、35歳以上の人材でも採用しようと考える企業が増えています。

男女別の転職年齢の違い

厚生労働省が公表した「令和3年上半期雇用動向調査結果の概況」によると、20~65歳まで幅広い年齢層において男女ともに転職をしていることがわかります。各年代でそれほど大きな差も生じていません。

ただ、全体的に女性の転職入職率が男性を上回っています。たとえば、25~29歳では男性が6.6%なのに対し女性は8%、40~44歳では男性3.5%、女性が4.5%となっています。一方、19歳以下と60歳以上は男性の転職入職率が上回る結果となりました。

この調査からわかるように、性別にかかわらずあらゆる年齢層で転職は行われています。男女ともに転職に年齢制限はなく、いくつになってもチャレンジは可能です。

現代において、性別や年齢を理由に転職をためらうのはナンセンスです。さまざまな業界が人手不足に喘いでいる昨今では、性別や年齢にかかわらず人材を採用しようと考える企業も増えています。やる気と行動力さえあれば、何歳からでも転職のチャンスは掴めます。

未経験・異業種での転職は何歳まで可能か?

未経験や異業種への転職にも、明確な年齢制限はありません。転職を望む企業が雇用条件に年齢の上限を設けていなければ、採用してもらえる可能性はあります。

ただ、一般的には30歳以上は選考基準が厳しくなるため注意が必要です。未経験・異業種となると、ゼロから指導する必要があり、育成コストがかかります。

企業としては、育成に多大な時間と労力、コストをかけるくらいなら、少しでも長く自社に貢献してくれる人材を採用したいと考えるため、30歳以上は不利になると考えられます。

そのため、未経験・異業種への転職は20代が有利になる場合がありますが、30~40代の未経験・異業種への転職が不可能と断言するものではありません。実際、30代でも業界未経験の人材を募集している企業は多々あります。

また、未経験であっても、間接的に業務へ役立つスキルや資格を保有していれば、転職が有利になる可能性はあります。専門性はなくても、社会人としての経験に着目してくれる企業もあるかもしれないため、年齢を理由に転職を諦めるのは早計です。

需要増加中!おすすめの転職業界

需要が増加している業界であれば、30代以上でも採用してもらえる可能性が高まります。

たとえば、今後ますます需要が高まると考えられているIT業界をはじめ、深刻な人手不足に悩まされている介護業界、広告業界などが挙げられます。

IT業界

インターネットの普及により、IT業界は急成長を遂げました。現在でも次々と新たなITサービスが誕生しており、今後ますます需要が高まると考えられています。

需要の高まりに反し、技術者の供給が足りていないため、転職におすすめの業界です。経済産業省が発表した「IT人材需給に関する調査」によれば、2030年には最大で約79万人の人材が不足するとの試算が出ています。

未経験の方よりは、スキルを有する人材を求める企業が多いため、IT業界への転職を望むのならあらかじめ知識やスキルを身につけることをおすすめします。近年では、オンラインでさまざまなプログラミング言語を学べるサービスもあるため、隙間時間を活用した学習も可能です。

また、ITパスポートやAWS認定試験、マイクロソフトオフィススペシャリストなど、IT業界への転職に役立つ資格もあるため、取得を検討してみるのもひとつの方法です。

介護

介護業界は、慢性的な人手不足に悩まされている業界のひとつです。高齢化が進む日本において、介護の担い手はますます必要となっていますが、需要に供給が追い付いていない状況です。

少子高齢化に歯止めをかけるのは難しく、今後も需要は高まる一方と考えられるため、年齢にかかわらず採用してもらえる可能性が高い業界です。

また、介護業界であれば未経験でもチャレンジできます。実際、未経験可として募集している介護施設も少なくありません。

特別な資格がなくとも転職は可能ですが、取得しておくと転職が有利になる資格があります。たとえば、介護職員初任者研修は介護職への入門となる資格であり、最初の一歩として取得するのが望ましいと言われています。

取得しなくても問題はありませんが、転職先の幅が広がるため、検討する価値は十分あります。

広告業界

広告業界のなかでも、Webマーケティング業界の成長は著しいため、転職におすすめです。インターネット広告市場は拡大し続けており、マーケターの需要も高まっています。

Webマーケティングの仕事は、SEOや広告を用いた集客をはじめ、メールマガジンやSNSの運用などが代表的です。ITに関する知識が求められるほか、データ収集や分析能力も求められます。

また、業務ではさまざまな人物と関わりをもつため、コミュニケーション力も欠かせません。Webデザイナーやプログラマー、ライターなどと協力しつつプロジェクトを進めることも多く、円滑なコミュニケーションがとれる能力が必要です。

そのため、営業の経験がある方はそれを武器としてアピールできます。日常的に多くの顧客と会話を交わす必要がある営業担当は、高いコミュニケーション能力を有すると判断されるためです。

転職を成功させるポイント

転職を成功させるには、目的を明確にすることが大切です。また、転職先に求める条件が明確でないと、候補がなかなか見つからなかったり、ミスマッチが生じたりといった懸念もあります。

スムーズな転職を希望するのなら、専門家である転職エージェントを活用するのもひとつの手です。

転職の目的を明確にする

まずは、転職の目的を明確にしましょう。求職者によって、転職の目的は異なります。たとえば、今よりも多くの収入を得たい、人間関係のよい職場でのびのびと働きたい、福利厚生が充実した職場に転職したいなど、目的はさまざまです。。

転職の目的が明確でないと、自分にあった転職先がなかなか見つかりません。スムーズに転職先候補をピックアップするためにも、目的を明確にする必要があります。

転職そのものが目的とならないよう注意が必要です。このケースでは、転職に成功しても求める結果を得られず、再度転職を考えるかもしれません。

「転職によりどうなりたいのか、何を得たいのか」を考えてみましょう。たとえば、今より多くの収入を得たいのであれば、それを軸にすることで転職先候補を絞り込むことができ、ミスマッチの回避にもつながります。

転職先に求める条件を明確にする

転職先に求める条件も求職者によって異なります。たとえば、風通しがよい、テレワークを導入している、給料が高いなどが考えられます。ただ、条件が明確であっても、あまりにも多すぎると自分に合った企業がなかなか見つかりません。

そのため、求める条件を明確にしたうえで優先順位をつけましょう。

たとえば、「1.基本給の高さ」「2.福利厚生の充実度」「3.テレワークが可能」といった具合です。優先順位をつけることで妥協点を見つけられ、スムーズに転職先候補を絞り込めます。

ただ、条件の優先順位に誤りがあると、転職してもミスマッチが生じてしまいます。そのため、本当にその優先順位でよいのかどうか、自問自答することも大切です。

自問自答の結果、「収入よりものびのびと働ける環境がほしい」との考えにいたり、優先順位が入れ替わる可能性もあります。

転職エージェントに相談する

初めての転職であれば、何から手をつけてよいのか、何を軸にすればよいのかわからないかもしれません。このような方は、転職のスペシャリストである転職エージェントへの相談がおすすめです。

転職エージェントとは、スムーズな転職をサポートしてくれるサービスです。転職に関するさまざまな相談に応じてもらえ、適切なアドバイスももらえます。保有する資格やスキル、過去の経歴などを伝えることで、自分にマッチした業界、企業を紹介してもらえるのもメリットです。

また、転職エージェントはさまざまな業界や職種に精通しています。そのため、自分が希望する業界でどのような人材が求められているのか、自分の力が通用するのか、といったことにもきちんと応えてもらえます。

転職のプロに無料で相談にのってもらえ、自分にあった業界や企業も紹介してもらえるため、転職活動が加速化するのは間違いありません。まずは気軽に相談してみてはいかがでしょう。

まとめ

転職に年齢制限はないため、いくつになってもチャレンジは可能です。労働人口の減少により人手不足に喘ぐ業界や企業も多く、年齢にかかわらず人材を採用したいと考えている企業も少なくありません。

本人のやる気次第で転職は可能であるため、諦めずに行動を起こしてみましょう。自分の力だけで転職を成功させることが難しいのなら、転職のプロである転職エージェントに相談するのもひとつです。

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