#転職 #給与 #下がる
「転職したいけれども、給与が下がったらどうしよう…」と考えることはごく自然なことです。実際、「転職したら給与が下がった」というケースは少なくありません。この記事では、転職で給料が下がる割合について紹介するとともに、転職で給与が下がる理由と給与を下げずに転職する方法について解説します。
目次
転職で給与が下がる割合は3割程度
厚生労働省が公表している「令和4年 雇用動向調査結果の概要(転職入職者の状況)」によると、令和4年に転職した方の33.9%が前職に比べて賃金が「減少した」と回答しています。一方、転職によって前職の賃金より「増加した」と回答した割合は34.9%、「変わらない」と回答した割合は29.1%でした。
この結果から、転職によって前職よりも賃金が「増加した」もしくは「変わらない」と回答した割合は全体の過半数以上(64.0%)であるものの、約3人に1人は転職によって賃金が下がっていることがわかります。
転職すると給与が下がる6つの理由
転職で給与が下がるのはどのようなケースなのでしょうか。転職で給与を下げないようにするために、給与が下がる理由について把握しておくことが大切です。転職すると給与が下がる代表的な理由は以下のとおりです。
1. 未経験の業界・業種に転職した
未経験の業界や特に未経験の職種に転職した場合、経験や知識が不足しています。「即戦力にならない」という理由から、同業界、同職種から転職する方よりも給与が下がることがあります。
また、金融業界やIT業界といった給与水準が高いとされる業界から、給与水準が低いとされるサービス業界などに転職したことで、給与が下がるケースもあります。
2. 大企業から中小企業に転職した
厚生労働省が公表している「令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況(企業規模別)」によると、大企業の平均賃金が34万8,300円なのに対し、中企業は30万3,000円、小企業は28万4,500円と、大企業と小企業との間には6万3,800円の差があります。
この結果からもわかるように一般的に大企業と呼ばれる企業は、中小企業に比べて給与が高く、福利厚生も充実していることが多いです。そのため、大企業から中小企業に転職することで給与が下がる可能性があります。
3. 都市部の企業から地方の企業へと転職した
賃金は地域によって変わります。厚生労働省が公表している「令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況(都道府県別)」によると、賃金の全国平均は31万1,800円で、そのうち全国平均よりも高い賃金は、東京、神奈川、大阪、愛知、兵庫の5都府県のみでした。それぞれの賃金は、東京37万5,500円、神奈川33万5,600円、大阪33万900円、愛知31万2,600円、兵庫31万2,300円です。
つまり、比較的給与水準が高い都市部の企業から給与水準が低い地方の企業へ転職することで、給与が下がることがあります。
4. 労働時間が短い (残業がない)企業に転職した
前職と基本給がほぼ同じであっても、前職よりも残業がない、もしくは少ない企業に転職すると給与が下がる可能性があります。とくに前職で多くの残業代を得られていた場合、残業がない・少ない企業に転職したことで、給与が大幅に下がる可能性が高いです。
5. 評価制度の違いが影響した
たとえ基本給が前職より高くとも、評価制度の違いによって支給される手当やボーナスが減れば、結果的に給与が下がることがあります。
また、前職と給与体系が異なるときは要注意です。たとえば、インセンティブ制度を導入している企業から導入していない企業に転職した場合、培ったスキルや豊富な経験を武器にインセンティブを稼いでいた方ほど、給与が大幅に下がるおそれがあります。
6. 役職の変化が影響した
一般的に役職に就くと給与が上がり、企業によっては役職手当が支給されます。しかし、前職で役職に就いていたとしても転職先で役職が下がるもしくは役職がなくなった場合、これまで得られていた手当がなくなり、給与が下がる可能性が高いです。
仮に前職と同じ役職に就けたとしても、役職の待遇は企業ごとに異なります。そのため、支給される役職手当の額によって、給与にも影響が出ます。
給与を下げずに転職する5つのコツ
転職によって叶えたいことは人それぞれですが、給与を下げずに転職したいなら以下の5つのポイントを押さえて転職活動しましょう。
1. キャリアを生かした転職活動を行う
これまでのキャリアやスキルを正当に評価してくれる企業に転職することで、自分の能力に見合った給与が期待できます。とくに自分の職歴や取得した資格などを即戦力として評価してくれる企業なら、給与アップも見込めます。
そのためにはまず自分のキャリアを生かせる企業かどうかを見極めることが大切です。求人サイトや転職情報サイトなどのデータを参考に自分の市場価値を分析し、これまでのキャリアや習得したスキルを生かせる企業を選定しましょう。
2. 成長している企業・業界に転職する
成長が見込める企業や業界に転職することは、転職で一時的に給与が下がっても長いスパンで見た時に給与が上がる可能性が高く、年収アップが見込めます。また、急成長中の企業や業界では事業拡大に向けて積極的な採用を行っているところも多く、優秀な人材を獲得するために高い水準の年収で求人を募集していることもあります。
さらに、インセンティブ制度を導入している将来有望な企業を選ぶのもひとつの手段です。目標を達成することで「ベース給+インセンティブ」で報酬が支払われるため、大幅な年収アップも夢ではありません。
なお、インセンティブ制度と似た報酬制度に「歩合制」があります。こちらは、実績に応じて一律の割合で報酬が支給されるため、インセンティブ制度よりも高収入を得られる可能性がある一方、実績が挙げられないと給与が少なくなるおそれがあるので、慎重に検討する必要があります。
3. 給与水準の高い企業・業界に転職する
給与水準が高いとされる業界に転職するのもおすすめです。給与水準が高ければ今よりも給与が上がる可能性があります。
組織の規模が大きい、市場において優位性を保っているといった企業も給与水準が高いケースが多いです。そのため、給与を下げずに転職したいなら自分のキャリアプランやライフプランに合った企業を探してみましょう。
また、外資系企業を狙うのもひとつの選択肢です。外資系企業は成果主義を採用しているところが多く、「ベース給+インセンティブ」という給与体系の企業も少なくありません。加えて、日本に進出している外資系企業であればグローバルに企業運営を行っているケースが多いので企業規模も大きく、高い給与が見込めます。
4. 転職時は年収交渉をする
転職先と年収交渉をすることにより、給与を下げずに転職をすることも可能です。ただし、企業と年収交渉ができても、必ずしも給与が希望通りになるとは限りません。むしろ、入社前にネガティブな印象を与えてしまうリスクもあります。
実際のところ、年収交渉を個人で成功させるのは困難です。交渉を行うタイミングや伝えるべき内容、話し方などさまざまなコツが必要です。有利に年収交渉を進めるためには、転職エージェントの利用を検討してみましょう。
転職エージェントを利用することで、さまざまな転職サポートが受けられるだけでなく、年収交渉もしてもらえます。
5. 転職エージェントを活用する
転職エージェントは、転職を希望する方に対して希望に合う企業の紹介や、転職活動に必要な書類の書き方、面接時のアドバイスなど、転職にかかわるさまざまなサポートをしてくれます。さらに転職する方の希望に合った給与が得られるよう、コンサルタントが企業側と年収交渉をしてくれます。したがって転職エージェントを活用する際は、あらかじめコンサルタントに希望の年収額を伝えておきましょう。
まとめ
転職によって給与が下がる割合は約3割と決して少なくありません。転職によって給与が下がる理由はさまざまですが、給与を下げずに転職したいならキャリアを生かせる企業や、急成長しているもしくは給与水準の高い企業を狙いましょう。また、転職先と年収交渉を行うことも有効です。ただし、年収交渉を自分ひとりで成功させるのは難しいため、転職エージェントをうまく活用しましょう。
LHH転職エージェントの強み
LHH転職エージェントは、転職活動時だけでなく、長期的にあなたのキャリア構築をサポートするライフパートナーとして、サポートしております。転職をお考えの方は、ぜひLHH転職エージェントの転職支援サービスで、よりよい転職を実現してください。
LHH転職エージェントの特長
-
- 転職活動での企業の選び方|チェックポイントや迷った時の相談先も紹介
- ハイクラス転職とは? 求められる条件や年代別の年収相場、メリットを解説
- 転職で年収が下がる? 代表的な理由や年収を下げないための方法を紹介
- 年収を上げる5つの方法|収入を増やせる人の特徴もあわせて紹介!
- 転職で年収を上げる方法とは? 転職による年収アップの割合や成功する人の特徴を紹介
- 年収100万円アップには5年以上かかる! 効率よく年収を上げる方法を紹介
- ワークライフバランスを実現する転職方法|企業の探し方や注意点について解説
- 転職すると給与が下がるのは本当? 給与が下がる理由、下げずに転職するコツを紹介
- 未経験でFASに転職はできるのか? 必要な経験やスキル・資格などについて解説
- グラフィックデザイナーとは? 収入や仕事内容、なる方法を解説
- ゲームクリエイターになるには? 年収や資格、仕事内容
- アニメーターとは? なる方法や必要な画力、年収・仕事内容
- 人の役に立つ仕事25選! 資格なしや未経験から転職できる仕事も紹介
- 年収800万を稼げる職業一覧! 難易度や従事するためのポイントを紹介
- 転職軸とは? 作り方や例もわかりやすく解説!
- 転職で後悔しないためのコツ! 後悔する人の割合や特徴、理由も解説
- 【50代の転職】スキルと経歴を最大限に生かすポイントを紹介
- 引き抜き転職とは? 成功例や失敗例、よくある質問
- 在職中の転職活動は違法? 退職後に行うべき? やり方や成功のコツ
- 人と関わる仕事10選|メリットや向いている人について解説
- 職場環境・雰囲気が悪い会社の特徴|改善方法や転職を決断するタイミングについて解説
- 職種とは|業種との違いや代表的な職種を紹介
- 昇進と昇格の違い| 昇進を断る方法も解説
- ルーチンワークとは|向いている人・代表的な仕事を紹介
- 履歴書のパソコンスキルの記入方法|具体例や記入例を紹介
- 社風とは| 働きやすい会社を見つける方法と合わない時の対処法
- 年収とは| 所得・手取りとの違いや手取りの計算方法も解説
- アートディレクターになる方法|仕事内容や向いている人について解説
- フォトグラファーになる方法|仕事内容・正社員の平均年収も解説
- 「転職して年収を上げたい」なら知っておくべき!給料が高い企業の特徴とその理由
- ビジネスSNSを活用した転職の方法
- リベンジ転職とは|企業ニーズと成功するための方法を解説
- 面接で言ってはいけない5つのNGワード
- 面接で信頼を勝ち取るテクニック|話し方・まばたきのタイミングなど4つのポイントを解説
- 転職できる40代とは?中高年が転職を成功させるために知っておくべきこと
- 隠れ優良企業を探す方法|優良な転職先を見つけるための3つのポイント
- WEB担当者に求められるスキルとは|WEB系専門職担当の転職エージェントが解説
- 年収1,000万円を超えたい人におすすめの4つの働き方
- 面接は「声」も大事!面接で役立つ5つのテクニックを紹介
- やりたいことがない人が最適な転職先を見つける方法
- 「35歳の転職」で失敗しない方法|自分と他者の「キャリアの距離感」を知ろう
- データサイエンティストとは|必要な知識・スキルを解説
- 女性におすすめの将来性のある仕事5選
- 転職の相談は誰にすべき? 相談前に必要な準備も解説
- 転職の面接で着るスーツの選び方!|男女別の身だしなみマナーも解説
- プログラマーとは| 年収・資格・仕事内容、未経験から転職する方法も解説
- 「出戻り制度」とは|メリットと制度採用企業の事例をご紹介
- 海外の就職・転職事情|日本との違いを解説
- ベンチャー企業に向いている人・向いていない人の違い
- ITコンサルとは|仕事内容とやりがいについて解説
- インフラエンジニアがITコンサルタントに転職するために必要なスキル
- 未経験で営業からIT企業のマーケティング担当に転職できた理由【転職成功談】
- 売り手市場と買い手市場の意味|転職への影響について解説
- スタートアップ企業とは|企業の例や求人方法、ベンチャーとの違いを解説
- 転職を成功させる企業研究のやり方|目的・方法・時期を分かりやすく解説
- パソコンを使うおすすめの仕事を紹介 | 未経験で働ける種類も
- IT系の仕事を分野別に紹介!生かせる資格やIT業界に向いている人も解説
- エンジニアとは|主な種類や仕事内容をわかりやすく紹介
- コンサルタントとは| 主な種類や仕事内容を簡単に紹介
- 転職の履歴書に使う証明写真のマナー| 服装や髪型など注意点を解説
- クリエイティブな仕事とは? 向いている人や主な職種一覧を解説
- Webデザイナーとは|未経験から転職できる? 仕事内容や年収を解説
- ディレクターとは| 年収や仕事内容、種類やプロデューサーとの違いを解説
- 転職は何歳まで? 男性・女性、未経験・異業種を解説! 成功のポイントも
- イラストレーターになるには? 仕事内容や資格、収入を解説
- Webマーケティングとは| 職種と仕事内容・年収を分かりやすく解説
- 年収500万は勝ち組? 割合、職業、稼ぐ方法など紹介【20代30代】
- 社内ベンチャー制度のある企業15選|過去の事例を基に解説
- キャリアチェンジとは| 30代・40代での成功のポイントを解説
- 自己分析の簡単なやり方| 質問項目や注意点、おすすめの本を紹介
- 自分に合う仕事(適職)の見つけ方|3つのポイントと注意点を解説
- 転職先に早く馴染むための7つのポイント|入社後1ヵ月の印象で仕事のやりやすさが決まる
- これから伸びる業界と衰退する業界|判断するポイントも解説
- 「1年後の転職」のためにやるべきこと|自分の実力を数値化する方法を解説
- 年収600万の難易度|手取りや生活レベル、達成しやすい業種を解説
- クリエイターとはどんな仕事? 意味、主な職種、仕事内容を紹介
- 転職するのにベストなタイミングは?~今動くべき?やめるべき?~
- 管理職での転職を成功させている人の3つの共通点
- 第二新卒とは?転職時のメリット・デメリットを解説
- 女性の転職を成功させるための3つのポイント
- 転職に求められるスキルとキャリア|年代別に解説
- 外資系企業に転職するメリット・デメリット
- 転職活動の進め方(事前準備~退職手続き)
- 転職を考えるきっかけ|給与・人間関係などよくある理由を7つご紹介
- 外資系企業の残業に対する考え方|日系企業との違いを解説
- 外資系企業での上司とのコミュニケーションの取り方|日系企業との違いを解説
- 外資系企業で求められるダイバーシティ(多様性とは)
- 外資系企業のメール|特徴と役割を解説
- 外資系企業でも英語力を活かせるとは限りません
- 転職回数が多くても不利にならない伝え方
- ITの転職で給与は必ず上がりますか?|転職で給与が上がる事例を紹介
- 資格取得はIT転職に有利ですか?|LHH転職エージェント
- 転職の希望条件の考え方|理想の転職を実現するために優先順位を決めよう
- フリーランスエンジニアのメリットは?会社員と比べて収入はどうなる?
- フリーランスエンジニアとして働くということ
- 【マージンなし】フリーランスエンジニア向け長期案件紹介サービス
- ベンチャー企業への転職|選考の特徴と成功例を紹介
- 30代の平均年収は?転職事例などを基に年収アップの秘訣を解説
- 異業種(異職種)への転職とは?難しい?成功させるコツ、ポイントを徹底解説
- 転職のメリット・デメリット!転職時に注意すべきことは?