転職時の中途採用における面接での質問対策と受け答えについての対策を解説しています。
ここではおもに、未経験業界や未経験職種などにキャリアチェンジする場合や、実績がない分野での成功体験の答え方、失敗体験、退職理由など回答が難しいと思われるケースについて例を交えてポイントをご紹介します。
目次
未経験・異業種転職の場合
未経験や異業種などのキャリアチェンジ転職を目指す場合、面接で重要なポイントは次の2点です。
- 1
これまでの経験から学んだことや不足していることを自己分析し、転職後にどう活かせるのかを具体的にアピールをすること
- 2
経験不足を素直に認め、謙虚に学ぶ姿勢や柔軟性を打ち出すこと
未経験業界や未経験職種の面接
経験が無い業種や職種に応募した場合、
「この職種/業界のご経験は無いようですが、どうして応募しようと思ったのですか?」
という質問は必ず聞かれるはずです。
ポイントは、今まで経験したことを、新しい業界や職種でどう生かすか具体的に説明することです。足りていないと感じる部分について、現在努力していることや、今後どう補っていくのか説明できると説得力が違います。
たとえば営業職からマーケティング職に挑戦する場合は、以下のような回答が考えられます。
「今まで○○業界で法人営業として△社の新規顧客を開拓してまいりました。市場動向を分析した上で顧客ごとのニーズに合った提案を行ってきたことが評価され、新規顧客の獲得につながったと自負しております。市場分析におけるスキルをより高めるために、自主的にマーケティングの通信教育を受講しており、また他社動向等の分析も行いながら学びを深めているところです。今後も引き続きマーケティングを学びながら、かつ実際に営業経験を持つマーケティング担当者としてより大きな視野で顧客の拡大を目指していくことに挑戦したいと思い、応募いたしました。」
成功体験について聞かれたら
「仕事での誇れる実績や成功体験はありますか」という質問に対しては、これから挑戦する分野でも生かせると思う実績をアピールします。
- 「既存顧客の取引額の○%アップに貢献しました」
- 「顧客との価格交渉を行い、利益率の○%改善に貢献しました」
といったように、具体的な数値とともに紹介するようにしましょう。
失敗体験について聞かれたら
「仕事で大きな失敗をしたことがありますか」という質問は、失敗体験を聞いているのではなく、失敗の後どのようにそれをカバーし、次に生かしたのかを聞いています。また、成功体験だけでは読み取れない応募者の個性を把握しようという意図も含まれていますので、失敗したことにフォーカスするのではなく、その後どう対処したかを中心にして回答しましょう。
失敗のリカバリーのために周囲のサポートをどうやって得たか、素直に反省し迅速に行動したか、その後改善すべき点を冷静に分析したかなどがポイントです。
答えにくい質問を受けた場合
中途採用の面接では、「他に受けている企業はあるか」「退職理由は?」など、答えにくい質問をされるケースがあります。例とともに答える際のポイントを見ていきましょう。
他に受けている企業があるか聞かれたら
面接官がこの質問をする目的は、志望度の高さを知りたい、企業選びを行う際の価値観を把握したい、内定を出すかどうかの判断を行いたいなどが考えられます。回答に当たっては自分自身の企業選定方針を述べつつ、隠さず事実を伝えて問題ありません。たとえば、
- 「〇〇業界に行きたいたため、その業界の企業を受けています。」
- 「現職の経験が活かせる営業職での転職を希望しており、御社とともにC社に応募しています」
と回答します。
退職理由について聞かれたら
退職理由については、きちんと自己分析を行ったうえで回答を用意します。まず、転職のきっかけになったことを分析します。残業が多い、上司と合わないなどさまざま理由が見つかるはずです。次に、その理由となった事柄が自分の仕事スタイルや将来像とどう合わなかったのか、応募先の企業では解消できるのかということをつなげていきます。
残業の多さが転職のきっかけとなった場合
「全社的な長時間労働が続いており、今後長くこの仕事を続けていくために、より効率的に働ける環境を希望しているため」
上司のマネジメント手法が合わないことが転職のきっかけとなった場合
「権限移譲をしていただける環境で、自分の仕事に責任を持ち成長しながら会社に貢献したい」
といったように、分析結果とその対応策をセットにし、前向きな姿勢で回答するようにしましょう。さらに自身が応募先の会社で期待していることを含めることで、面接官に応募した理由に対する共感や納得をしてもらえるように工夫してみましょう。
言葉づかいや姿勢も見られている
質問への回答内容はもちろんですが、受け答えの際の言葉づかいや表情も重要です。基本的なビジネスマナーが身についていないとマイナス評価につながってしまいます。好印象を与えられる言葉づかいや姿勢についても気を配りましょう。ポイントは敬語と座り方の2つです。
敬語には尊敬語と謙譲語、そして丁寧語があります。これらを混同せず使い分けることがポイントです。ただ、高級宝飾品の販売やホテルのようなハイクラスのサービス業などは使い分けに非常に高いレベルを期待されますが、一般的な仕事に場合は過度に気にする必要はありません。
また表情は言葉以上にあなたの感情を伝えるものです。どのような答えづらい質問を受けた場合でも、自信を持ってしっかりと面接官全員の目を見て話すようこころがけましょう。自信に満ちた明るい振る舞いは、そのまま顧客との商談場面や円満な社内コミュニケーションを想起させます。また面接官への配慮は、仕事上での周囲への気配りや誠意として伝わります。
緊張してうまく話せないときは、そのまま打ち明けることで、面接官が配慮してくれることもあります。面接官にとって、面接は優劣の判断の場ではありません。一緒に働く仲間の募集をしているのですから、お互いの距離を縮める面接になるよう、最善をつくしましょう。
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