フリーランスエンジニアとして働くということ

フリーランスエンジニアになるにはどうすればいいのでしょうか。また、IT業界では「35歳定年説」が囁かれたこともありましたが、実際のところ何歳まで働けるのでしょうか。フリーランスとして働く際、最も気になることの一つである今後の需要など、気になる点をまとめました。

目次

フリーランスエンジニアになるには

フリーランスエンジニアになるパターンは、企業で経験を積んでから独立するのが一般的です。会社員として仕事をすることで汎用的なビジネススキルが磨かれるだけでなく、業界ならではの特性や求められる能力、市場価格なども知ることができます。フリーランスエンジニアとして独立した後、会社員時代の人脈を活かして仕事を紹介してもらうといった効果も期待できます。

フリーランスエンジニアの場合、どんな仕事をしたかという経験やスキルが報酬額に大きく影響します。そのため、企業内である程度経験を積んでからフリーランスエンジニアとして独立するほうが、より高報酬の案件を獲得できる可能性は高くなります。

フリーランスエンジニアは何歳まで働けるのか?

IT業界では過去に「35歳定年説」が囁かれたこともありましたが、現在は最先端の現場で活躍している50代のフリーランスエンジニアも珍しくなく、既にIT業界の「35歳定年説」は、過去のものになったといってよいでしょう。何歳になっても第一線のフリーランスエンジニアとして活躍することはできますが、そのためには相応の努力も必要になります。IoTやAIなどIT関連の仕事は、進化するスピードも速く、新しい技術が続々と登場しています。そのため、常に新しい情報をキャッチできるように努め、新たな技術を習得する努力を続けなければなりません。

また、年齢を重ねればクライアントの担当者やチームを組むメンバーは自分よりも若い世代になってきます。相手の年齢に関係なく謙虚な姿勢で対応することも、大切なポイントとなるでしょう。年齢が上がってくると、体力的にも精神的にも若いときと同じような働き方をするのは難しくなってきます。将来的にもフリーランスエンジニアを続けるのであれば、報酬の高い仕事を得るための工夫や業務範囲の絞り込みなども必要になります。

今後のフリーランスエンジニアの需要は?

IT業界では「AI」「IoT」「RPA」「ブロックチェーン」など、新たなジャンルのニーズが急激に高まっています。企業が直接社員を雇用して新たな知識や技術を習得させ、育成する方法もありますが、せっかく時間とコストをかけて育成した社員が辞めてしまうリスクや、習得したスキルが数年で過去のものとなってしまうことも十分考えられるのが現状です。さらに将来、ITエンジニアの供給が需要に追い付かなくなることは明白になっています。そのため、既にスキルを習得している有能なフリーランスエンジニアに対する需要は、ますます高くなっていくことが予想されます。

クライアント企業の要望に応えられるフリーランスエンジニアとなるためには、常に新しい情報にキャッチアップし、技術力を高めるための努力が欠かせません。クライアントのニーズに対応できるフリーランスエンジニアになれば、その価値はますます高まり、実力次第で報酬額の大幅アップも期待できるでしょう。

フリーランスエンジニアの種類とスキルアップ

フリーランスエンジニアの種類とスキルアップ

「フリーランスエンジニア」と言っても、その仕事の内容はさまざまで幅広い職種があります。代表的なものにはJavaやPHP等の言語を使い、システムを設計する「システムエンジニア(アプリケーションエンジニア)」が挙げられます。スキルにもよりますが、個人事業主として1000万円を超える年収を得ているフリーランスエンジニアもいます。

IT系の企業以外でもニーズが高いのがサーバーの構築や保守を行う「インフラエンジニア」。比較的単価が高く、高年収を得やすい職種です。そのほかデータベースエンジニア、ネットワークエンジニア、Webエンジニア、アプリ開発エンジニア、ゲームエンジニアなど、使用する言語や目的により、職種は多岐にわたります。最近の傾向として、言語ではAI関連の開発に利用されるPython、iOSアプリ開発に必要なSwiftへのニーズが上昇傾向にありますが、言語や技術のニーズも移り変わりが激しいのが現状です。

また、夜間のメンテナンスが多いデータベースエンジニアなら夜間勤務が多くなる場合が多く、ネットワークエンジニアの場合はクライアント企業に常駐するケースが多いなど、案件内容によりワークスタイルも異なります。フリーランスエンジニアとして長く、自分の希望するワークスタイルで働いていくためには、将来ニーズが高まる領域や技術への対応を見据える姿勢を持つことが欠かせません。

フリーランスエンジニアにとって大きな武器となるのが、経験や資格、スキルです。経験やスキルによって、受注できる案件や報酬単価も大きく違ってきます。それだけに、フリーランスエンジニアになろうと思ったら、まず資格の取得を検討してみましょう。資格があれば、それだけのスキルがあることを客観的に証明できます。多くの言葉を並べて説明するよりも、説得力があるのが資格なのです。

難易度の低い資格としては「基本情報技術者」があります。基本的なコンピュータ、プログラミングの知識が求められる資格のため、初心者でも取得可能です。さらにワンランク上の資格として「応用情報技術者」があります。基本情報技術試験より難易度が高く、エンジニアとしての技術力のほか、システム開発、IT基盤知識、管理、経営能力など幅広い知識が求められるので、フリーランスエンジニアに向いた資格と言えるでしょう。

さらに、専門的な資格として日本オラクルが発行する「Oracle Certified Java Programmer(Java SE)」があります。「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」の3ランクがあり、初心者から上級者までチャレンジできる資格です。Javaを使用している案件は数多くありますので、フリーランスエンジニアにとって大きな武器となるでしょう。

どの言語が扱えるかは受注できる案件や報酬額に大きく影響します。また、複数の言語を扱うことができれば受注案件の幅も報酬額も拡大していきます。たとえば、Javaは汎用性が高いのが特徴で、ローカルアプリからソーシャルゲームまで幅広く使用されています。それだけに案件数も多く、報酬も高めです。Androidアプリの開発にもJavaが使用されており、将来的にも安定性の高い言語と言えるでしょう。また、PHPも汎用性が高くおすすめの言語です。web系で大きなシェアを持っており、web系の案件を受注するためには欠かせない言語です。webサービスは、今後ますます広がることも予想されるため、案件数の増加や、高い将来性が期待できます。

フリーランスエンジニアは案件を選択できるため、習得中の言語を実践できる案件を選んで実績として積み重ね、キャリアアップしていくことも可能です。成長を続けるIT業界だからこそ、今持っている技術に固執せず、長期的な視点に立ってこれからのキャリアを考えて「仕事を選ぶ」視点が欠かせません。そのためにもどういった働き方がいいのか、どうすれば長くエンジニアとして働いていくことができるのか、キャリア形成のプロフェッショナルに相談してみるとよいでしょう。

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