#転職 #失敗談
「転職したいけれど、失敗するのが怖い」そう思って、転職を迷っている人は多いでしょう。実際に、就職する前には思ってもいなかったことが理由で失敗する転職者が多いです。この記事では転職の失敗事例を紹介した上で、失敗せずに転職するためのポイントを解説します。
目次
転職のよくある失敗談8選
通常、転職活動は現在の職場よりもよい場所を探すために行いますが、必ずしもうまくいくとは限りません。ここでは、よくある失敗事例を8つ厳選して紹介します。
自己分析が出来ていなかった
自己分析が不十分なまま転職活動を行うと、やりたい仕事と得意な仕事とのミスマッチに気づかないことがあります。すると、やりたい仕事に対してスキルが不足している事態が起こります。
例えば、26歳のAさんは法律事務所で事務の仕事をしていましたが、毎日同じことの繰り返しに嫌気がさし転職活動をはじめました。変化を求めて、お客様と接する仕事で、洋服が好きだったのもありアパレルの販売職に転職しました。しかし、決まった仕事を一つ一つコツコツとこなすことが実は性にあっていたAさんに取って、毎日色々なお客様の対応をする販売職はストレスを感じることになりました。加えて、お客様に洋服を買ってもらうための営業的なスキルが不足していることにも気づきました。
このミスマッチは自己分析が不十分であったことが原因です。
労働条件の確認が甘かった
転職を急いで決めると、労働条件の確認がおろそかになることがあります。
例えば、30代になると転職先の選択肢が狭まってしまうと考えたBさんは、なんとか20代で転職を決めたいと思っていました。そのため、あまり魅力を感じていたわけではないアパレル系の企業で内定が出た際に、焦って受諾してしまいます。
しかし、実際に入社してみると昇進や昇給などの待遇はあまりよくありませんでした。もっといい条件の会社があったのではないかと後悔することになります。
Bさんが失敗した要因は、入社前に提示される労働条件通知書をきちんとチェックしなかったことです。また、他の企業と比べることなく転職先を決めてしまったことにも原因がありました。労働条件はしっかりとチェックすることが重要です。
待遇だけで転職先を選んでしまった
魅力的な待遇が提示されると、他の条件を考慮せずに転職を決断してしまうケースもあります。
例えば、Cさんは建設業で働いており、待遇に不満を感じていたため、待遇改善を求めて転職活動を開始しました。ある会社から現職よりも良い待遇条件が提示された際、Cさんは「他に問題があっても、待遇が良ければ問題ないだろう」と考え、すぐに受諾してしまいます。しかし入社後に分かったのは、その職場は多忙で長時間労働が常態化していました。待遇は改善したものの、新たな不満が生じました。
こうした状況は、転職の動機が以前の職場での不満に基づいている場合に起こりがちです。待遇以外にも確認しなくてはならないことは多くあります。待遇が良いだけで転職先を選んでしまうと、他の面で不満が生じる可能性が高まります。
社風が合わなかった
転職してみたら社風が合わなかった事例もよく起こります。社風は実際に入社してみないと把握しづらいものです。重要なポイントではありますが、面接時に聞きにくい事柄でもあります。
例えば、Dさんは、企業のホームページから伝わる雰囲気が自分に合っていると感じ、転職を決めました。しかし実際に入社してみると、旧態依然とした年功序列の文化が残っており、ホームページで表現されているような風通しのよい社風ではありませんでした。
社風については、ホームページなどで下調べをするだけでは不十分です。実際に働いている社員の話を聞いたり転職エージェントに相談したりして、できるだけ情報を集めるようにしましょう。
やりがいを感じられなかった
待遇や労働条件、社風なども重要ですが、「やりがい」を感じられる職場であるかどうかも重要です。
Eさんは、デザイン会社でグラフィックデザイナーとして活躍していましたが、経験を生かして事業会社でWebデザイナーとして活躍したいと考えていました。転職活動をする中で、運良くとある事業会社からWebデザイナーの内定を得ることができました。
しかし、実際の業務は流れ作業で進められていて、デザインも固定されたもので決まっていて、自身で考えたアイデアをデザインに反映できない環境でした。デザインのアイデアを考え、0からデザインを創り出すことにやりがいを感じていたEさんにとって物足りない職場となりました。
やりがいは曖昧な概念であり、事前の情報収集や自己分析ではつかみにくいものです。転職活動をはじめる前に自己分析するだけではなく、面接時に働き方や具体的な業務内容などを積極的に質問したり、自身が業務においてどういったことにやりがいを感じるのかなどを伝えたりする必要があります。
給料が想定よりも安かった
給与の確認をおろそかにすると、前職よりも大幅に収入が下がってしまう恐れがあります。
35歳のFさんは、これまで10年以上働いてきた安定的な大企業から、より働きがいのあるベンチャーへと転職することを決めました。業務はこれまでに経験したことのない刺激的でやりがいを感じられるものでしたが、給与は以前より大幅に下がりました。それ自体は覚悟していましたが、面接時に提示された額よりもさらに下回っていました。しかし口頭で伝えられていたため、結局は泣き寝入りしてしまいます。
これは、入社前に提示される労働条件通知書をきちんと確認していれば避けられた失敗です。労働条件通知書に記載されている内容と実際の条件が異なる場合、書面通りの条件にするように雇用主へ要求できます。労働条件通知書の発行は労働基準法によって雇用主に義務付けられています。
ハラスメントの多い会社だった
セクハラ(セクシャル・ハラスメント)、パワハラ(パワー・ハラスメント)、マタハラ(マタニティ・ハラスメント)などのハラスメントが多いかどうかを、企業ホームページや事前情報から把握するのは難しいです。また、問題の性質上、実際に勤務している社員に直接話を聞いても、正しい情報が得られるとは限りません。
Gさんは介護施設に転職しましたが、そこは上司のパワハラを黙認している職場でした。その上司は、施設利用者の前でも平気で新人スタッフを叱りつけます。しかし、人手不足のため施設側はベテラン職員である上司をなかば黙認していました。
パワハラに苦しんでいる場合、1人で抱え込まず周りの同僚に相談したり、公的な機関に設けられている相談窓口を利用するなどの解決方法があります。
人間関係が辛くなった
新しい職場の人間関係が良好であるかどうかは、入社してしばらく勤務してみないとわからないこともあります。
Hさんが転職した会社は、社長が少年院や刑務所を出所した方も受け入れる地域の名士でした。社長の社会への貢献姿勢に魅力を感じて入社しましたが、社内では差別や公私混同が蔓延していました。同じ部署で働く古参社員がお気に入りの従業員ばかりを優遇し、新人には必要な情報を回さないばかりか雑用を押し付ける状況です。社長もそのような状況を放置しており、社内は良好な人間関係を構築することが難しい環境となっています。
人間関係の問題は事前の情報収集では完全に把握することが難しいこともあります。また、人間関係の悪化はどの職場でも起こりえます。
転職を失敗させないためにできること
では、どうしたら失敗せずに転職できるのでしょうか。ここからは有効なチェックポイントを紹介します。
明確な転職理由を持つ
まずは、自分の中で退職理由を明確にすることです。退職理由が曖昧なままでは、転職先の企業を選ぶ基準は明確になりません。
キャリアアップのためなのか、他にやりたいことがあるのか、前職に不満があったのかなどしっかりと理由を整理しましょう。前職に不満があった場合でも、前向きな理由に変えることが重要です。転職する理由をはっきりとさせることで、転職先に求める条件も明確になります。
転職における軸を持つ
転職における重要な判断の軸となるものとして、主に以下の4要素が挙げられます。
・企業の軸:企業として将来性があるか、市場の状況・財務内容などは良好か
・業務内容の軸:仕事の内容が自分に合っているか、望むキャリアパスを描けるか
・組織の軸:組織の規律や風土が自分に合っているか
・処遇・待遇の軸:給与・労働時間・福利厚生といった諸条件が満足できるものか
これらを明確にすることで、転職先をより適切に判断できるようになります。それぞれのバランスを整えたり緩和させたりしながら転職先を検討しましょう。
待遇だけにこだわらない
転職先を選ぶ際に、待遇面に注目するのは自然なことですが、待遇だけに目を向けていると選択肢が限られてしまいます。
高待遇の企業に限定せず、一定の条件を満たしている企業も見据えて転職活動を進めることで、面接の際に新たな魅力を発見できるかもしれません。前述の4要素の軸を基準に、企業の業績や業務内容、勤務形態、社風といった待遇以外の要素についても検討しましょう。
キャリアプランを描く
転職先を選ぶにあたって、自身の将来のキャリアビジョンを明確に描くことが重要です。そして、そのキャリアビジョンを実現するためには、具体的なキャリアプランを立てる必要があります。
自分のキャリアの方向性や目標を明確にすることで、転職先を選ぶ際に迷うことが減ります。3年・5年・10年といったマイルストーンを置き、それぞれのタイミングで自分がどうなっていたいかを想像しながらキャリアプランを策定しましょう。
自己分析を怠らない
上記のチェックポイントを実行するためにも、自己分析が非常に重要です。自分のスキルや経験・興味・関心などを把握することで、自身の強み・弱みを理解できます。
自分の欠点や弱みを正しく把握していれば、面接で「私」について客観的な説明ができるでしょう。なぜなら、転職先の企業でどのような仕事をしたいのか、課題克服に必要なスキルや経験は何か、といったことがわかるからです。このような積極的かつ謙虚な姿勢は、より説得力のある自己アピールにつながります。
転職エージェントに相談する
転職活動では判断に迷うことが多々あります。そのような場合には、第三者の意見を聞くことで新たな視点が得られる場合もあります。
転職エージェントは転職のプロとして、専門的な情報を持っており、転職でよくある失敗を回避する助けになります。求職活動のアドバイスだけでなく、キャリアプランや業界情報など、転職に関するさまざまな相談が可能です。
現在勤めている会社を円満に退職するためのアドバイスや、非公開の求人情報が得られたり、履歴書・職務経歴書の作成に関するサポートが受けられます。
まとめ
転職の失敗事例から、よくある失敗パターンを紹介しました。転職を成功させるには、まず自己分析で転職する理由を明確にした上で転職における軸を確認しましょう。
転職先を自分の判断だけで決めるのはリスクがあるため、専門家に相談することをおすすめします。LHH転職エージェントは無料で相談を受け付けているので、お気軽にご相談ください。
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