転職で学歴は重視されるのか?企業が中途採用で望む人物像とは

転職を検討したときに、学歴に関して不安を抱く方もいらっしゃるでしょう。新卒採用の場合、採用後のポテンシャルを学歴である程度判断・選別する「学歴フィルター」が存在すると言われています。しかし、中途採用の場合、社会で経験を積み、スキルも身に付いているはずなので、新卒とは状況が異なります。

では実際、中途採用で学歴はどの程度重視されるのでしょうか?企業が採用決定の際に重視するポイントや中途採用者に求める人物像から、転職と学歴の関係を考察していきます。

中途採用求人では、学歴はどの程度求められているのか

中途採用求人では、学歴はどの程度求められているのか

中途採用の求人では、かなりの割合で企業は大卒以上を採用条件にしていると言われています。ただし、実際の求人情報を見てみると、学歴不問の求人も同じ程度存在し、学歴が絶対の条件ではないようです。

中途採用の場合、学歴は最初のチェック項目に過ぎず、企業が掲げる学歴条件に該当していなくても臆することはありません。

 

◇大卒以上の学歴を条件にしている場合もあるが、学歴が絶対条件ではない

中途採用の場合、企業は即戦力として経験・スキルを求めているので、学歴が重視されることは多くありません(業種・職種によっては学歴が重視されることもあります)。

中途採用での学歴は、あくまでも「元々の学力・能力がどの程度あるか」の判断材料とされるケースが多く、決定的な採用理由にはなりにくいです。

◇学歴はチェックポイントではあるが絶対ではないケースもある

第二新卒と呼ばれる社会人経験3年くらいまでの方(職種によっては30歳くらいまでの方)は、実績が少ない場合もあるので学歴が採用の判断材料になることがあります。しかし、ある程度の経験やスキルをお持ちの場合、学歴が一概に決定的な判断基準になるとは言えません。希望する求人の学歴条件を満たしていなくても、早々に諦めることはないのです。

これまでのキャリア・スキルが、企業側の求める基準に達していれば、採用される可能性はあります。また、学歴条件を満たしていなくても(経験・スキルは基準に達している上で)人柄が社風に合っているかどうかを重視され、採用にいたるケースもあります。

中途採用と新卒採用では、採用基準が大きく異なる

中途採用と新卒採用では、採用基準が大きく異なる

新卒採用において存在する「学歴フィルター」は、中途採用では存在しないケースもあります。

その代わり、中途採用において何が求められるのかを把握する必要があります。中途採用者に求められていることを理解しておけば、学歴に関する不安を解消できるはずです。

 

 

◇中途採用の場合、新卒採用のような”学歴フィルター”が存在しないケースもある

新卒採用に事実上「学歴フィルター」が存在するのは、社会経験がないため、採用後のポテンシャルの判断材料が、学歴・自己PR中心になってしまうからです。もちろん、中途採用でも履歴書などで書類選考がある場合、書類チェックで学歴が確認されてなんらかの判断材料になる可能性はゼロではありません。

しかし一般的に、中途採用では学歴の代わりに、新卒には求めようがないスキル・経験などがチェックされます。

◇中途採用では、即戦力となるスキルや実績が求められる

中途採用では、学歴が重視されない反面、企業側は即戦力となる人材かどうかに重きを置いて判断します。

即戦力の根拠となるスキル・実績に関して、どう自己アピールするかが結果を大きく左右するため、面接担当者が関心を持ち、スキル・実績について質問したくなるような職務経歴書は必須です。また、社会人としてのコミュニケーション能力・リーダーシップも求められます。

「スキル・実績・人柄」に重点を置いて、自己アピールの内容をまとめておきましょう。

業種・職種によっては、ある程度の学歴を求められる場合もある

業種・職種によっては、ある程度の学歴を求められる場合もある

中途採用では、企業は即戦力を求めているので、基本的にスキルや実績が重視されます。ただし、学歴を重視する業種・職種も一部あるのは事実です。

以下に、中途採用でも学歴が求められる傾向が高い業種・職種と、あまり学歴を重視しない業種・職種を、理由とともにご紹介いたします。

 

◇学歴を重視する傾向が高い業種・職種とその理由

  • 総合商社
  • 金融
  • 保険
  • 教育
  • コンサルティング
  • リサーチ

これらは新卒採用の際も、比較的学歴を重視する傾向の高い業種です。論理的思考能力や問題解決力などが必要な業務内容のため、たとえ中途採用でも、地頭を学歴である程度判断するのだと推測されます。

◇学歴はあまり重視しない傾向のある業種・職種とその理由

  • IT業界
  • 旅行業
  • 小売業
  • 飲食業

IT業界は専門知識・技術力が求められるため、学歴に重きを置いていないようです。旅行業や小売・飲食業は、職務内容的に、もっとも重視されるのはコミュニケーションやホスピタリティに関する能力で、これらは学歴では判断できません。

学歴がパーフェクトでなくても、転職はできる!

学歴がパーフェクトでなくても、転職はできる!

転職を考えたとき、学歴に不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。しかし、多くの企業が中途採用者に求めるのは即戦力としての活躍です。即戦力の根拠となるスキル・実績がしっかりあれば、学歴を理由に転職を諦める必要はありません。

以下に、学歴に不安があっても転職を成功させるために、やるべきことをお伝えします。

 

◇スキルを磨き実績を作る

現在の仕事の中でできる限りのことをやり、応募する企業が求めるスキルを磨きながら、実績を作るべきです。具体的な実績は、特に同じ業界であれば評価を得やすく、異業種でも好印象につながります。

◇転職先で役立つ資格を取得する

経験のない業種・職種へ転職したいという希望がある場合、転職希望先で役立つ資格を取得していると、将来の転職に備えて前向きに努力したというアピールにもなり、採用選考時に有利になる場合があります。

資格を取得すればそれだけで転職が成功するわけではありませんが、資格は、客観的にスキルを証明してくれる頼もしい存在です。

また、実践的な英語力もアピールポイントになります。TOEICスコアだけではなく、大学時代の専攻や留学経験などのビジネスシーンで役立つ実践的なスキルは、企業にとって大きな魅力です。

◇転職エージェントサービスを利用する

学歴に不安を感じているのなら、転職エージェントサービスの利用もおすすめです。各分野に精通したコンサルタントが、企業との橋渡しをしてくれるので、採用情報や書類対策・面接対策と合わせ、学歴や必要なスキルに関しても客観的に把握できます。

あなたのスキル・実績を考慮したアピール方法を、プロの視点で適切なアドバイスが期待できます。
また、応募要件の学歴を満たしていなくても、経験やスキルが企業の求めるものであれば、コンサルタントから企業に話をしてもらえる場合もあります。

たとえば、アデコ株式会社の運営する「LHH転職エージェント」は、コンサルタントが企業・求職者の双方を担当する360度式の一気通貫型コンサルティングサービスを行っています。
コンサルタントは採用の決め手になるような企業側の生の情報を仕入れ、その情報を求職者へ提供。同時に、求職者の書類だけでは表せない思いや熱意を求人企業へアピールします。その結果、求職者と企業と双方にとってのベストマッチが実現されるのです。

転職時に重要なのは即戦力となる根拠

転職でも学歴が重視される傾向の高い業種・職種があるのは事実です。


ただし、企業が中途採用者に求めるのは、多くの場合即戦力とも言われ、転職成功のカギは、即戦力となる根拠のスキル・実績をどうアピールするかにかかっているケースが多いのです。


転職をしたいと思ったら、まずはスキルを磨き経験を積みましょう。未経験分野にチャレンジしたいなら、転職先で役立つ資格を取得しておくのがおすすめです。あなたの前向きな姿勢は、面接担当者に好印象を残すはずです。

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